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節電システム「HEMS」は結局オトク?ヘタすると補助金もらえない?

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節電システム「HEMS」は結局オトク?ヘタすると補助金もらえない?の画像1NTT東日本が提供するHEMS
「FLET’S ミルエネ」(同社HPより)
「大停電が来る」「計画停電しかない」などといわれた昨年も、どうにか無事に過ぎて行ったが、これも企業や家庭の節電努力があってこそ。オフィスや商業施設での冷房需要があるせいで、夏こそ大問題といわれがちだが、実は夜間もエアコンでの暖房をつけっぱなしにする家庭が増える冬のほうが、家庭での電力利用量は多いらしい。原発も今後どうなるかわからない中、「節電」は長期的に取り組まなくてはならない課題になっている。

 だからこそ、節電には国や自治体が熱心に取り組んでいる。電力会社からの供給量を減らせる方法としては、家庭で発電する「太陽光発電」や、ガス等を利用して発電を行いつつ同時に生まれる排熱を給湯等に利用する「コジェネレーションシステム」があるが、どちらにも助成金や補助金が設けられている。

 しかし、そうしたものの導入には、かなりの金額がかかる。いくら助成金や補助金が出てもユーザー自身の持ち出しは多くなり、継続利用する上でのメンテナンスコストなども不安だ。

 ではどうしたらよいのか?

 そこで利用したいのが「HEMS」だ。

●集合住宅でも古い家でも使える「HEMS」

「HEMS」はヘムスと発音するもので、「Home Energy Management System」の略だ。エネルギー全体を扱うので、必ずしも電力だけを対象とするものではないのだが、要するに家の中でどれだけエネルギーを使っているかを把握し、コントロールするためのシステムだ。

 中には家電のオン/オフなどを遠隔操作できるものや、太陽光発電やコジェネレーションシステムと組み合わせて発電量の把握にも使えるものもある。家全体に組み込んで「スマートハウス」と名乗っているものもある。ここまでいくとほぼ新築でしか使えないし、コストも高い。しかし後から「ポンづけ」で使えるものもある。

 一番のポイントは、既存住宅はもちろん、集合住宅でも使えるものがあることだろう。マンション、団地、アパートといった集合住宅では太陽光発電の導入が難しいが、HEMSなら使える。しかも、補助金もある。

 一番基本的で安価なタイプでは、単純に家の中でどれくらい電力が使われているかがわかる。何時の時点でどの程度というのがわかるから、それと自分の行動を照らし合わせて、「何をしたら使用量が増えたのか? 減ったのか?」を把握して、節電の指標とするやり方だ。役立てるためには自分で動かなければ導入する意味はないが、しっかり考えて使う気があるなら安い割に役に立つ。

●10万円までが補助金対象で、消費税分は自己負担

 HEMSの補助金交付を担当しているのは、環境共創イニシアチブ(SII)だ。SIIは環境・エネルギー分野において社会的に必要とされる技術革新を促すことや、それらを活用する社会システムやプロジェクトを組成することを目的に設立された一般社団法人だ。

 補助金を受けるにはHEMSならなんでもよいわけではなく、SIIが認めた補助対象機器でなければ補助金は出ない。また、補助を受けられるのは「日本国内において民生用住宅に居住し、SIIが指定するHEMS機器を当該住宅に設置する個人」と定められているから、まずは自分が該当するかどうかを確認しておこう。

 また、補助を受けるためには機器をレンタルするのではなく、取り付け工事を行って購入する必要がある。中には自分で取り付けてすぐに使えるというサービスもあるが、補助金を受け取るためには、あえて工事をしなければならない。

 補助金は10万円までだが、これは機器・工事費の部分のみで、端数切り捨て。消費税分は利用者が自己負担しなければならない。だから10万円範囲めいっぱいの機器を導入したほうが得とは限らないわけだ。そして、この補助金には限りがある。一応事業期間としては2014年3月31日までとなっているが、「予算額に達した場合、補助事業期間内であっても事業を終了します」という注意書きもある。つまり、早い者勝ちだ。対象機器リストの中から自分の用件に合うものを探し、いち早く導入を決めよう。

●結局導入したら得なの?

BusinessJournal編集部

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