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がん保険は本当に必要か?“カラクリ”をライフネット生命岩瀬大輔が解説

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 自分の貯蓄で十分に対応できるのであれば、がん保険はいらないという結論になるが、がん保険の大きな特徴も知った上で判断する必要がある。がん保険の大きな特徴は、がんと診断されたときに、一時金として診断給付金が支払われることだ。治療に準備するために広く使えるお金で、100万円が一般的だ。がん保険によって大きな違いがあるのは、診断給付金が何回支払われるかということだ。1回きりのもの、がんと診断される限り2年に1回、5年に1回などといった違いがある。

「がんと診断されて精神的に非常に弱っている状態にあって、保険会社から給付金が払い込まれることは大きな心の支えになるのでないか。理想のがん保険は、がん状態が継続している限り、治療給付金などの名目で毎年、まとまったお金が支払われるものではないか、と思うのです」(岩瀬氏)

 こうした前提の上で、確率計算と論理に基づけば、医療保険に入る前に、まずは貯蓄と医療費と保険に関する正しい知識を持つことが大事だ。

「『自家保険』として300万円程度の資金を貯蓄しておきたい。若くて貯金がない人は、お金が準備できるまでのつなぎ手段として民間医療保険を位置づけることができる。民間医療保険への加入を考えるなら、まずは、すべての病気やけがに対応した医療保険を検討すべきであり、そして、それでも余裕があったときに、追加オプションとしてがん保険への加入を検討すべきではないか」

 なお、ライフネット生命は2012年10月、定期療養保険「じぶんへの保険プラス」を発売している。入院日数ではなく医療費に連動した、がん保障を含む、新しいタイプの医療保険で、がんと診断されれば、診断給付金100万円が受け取れる。その後も、治療を継続すれば1年ごとに毎年100万円が支払われるという商品だ。ライフネット生命らしく、わかりやすく、保険の原点に立ち返った商品といえそうだ。

 がん保険を検討するならば、各社の「診断給付金」を比較することが重要な判断基準となりそうだ。
(文=松井克明/CFP)

BusinessJournal編集部

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