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セン馬の「競走寿命が長くなる」という話は本当か?明け5歳で早くも”引退勧告”を受けたノンコノユメが切ない

先月19日に行なわれたフェブラリーS(G1)。ノンコノユメ(セン5歳、美浦・加藤征弘厩舎)は4番人気ながら7着に敗れたが、レース後のC.ルメール騎手のコメントは個人的には結構ショッキングなものだった。
「以前より瞬発力が落ちている。前は瞬発力が良かったが、今は同じ脚色になってしまう。ベストポジションだったけど……」
このコメントは勝ちに行った結果、力及ばず敗れたルメール騎手の切実な言葉で、我々のような馬券を買う側の人間からすれば、「馬は頑張っている」などと抽象的なコメントをされるよりも余程参考になる。
つまり3歳5月から約2年間、昨年のチャンピオンズカップを除いて、ずっと騎乗してきたルメール騎手がそう「感じた」ということは、ノンコノユメに以前のような力がないということなのだろう。これは競走馬にとって”引退勧告”一歩手前の手厳しい内容でもある。
無論、現状のコンディション面の問題はあるのかもしれない。だが、筆者がショックだったのは、昨秋から「セン馬」になったノンコノユメに対して「超一流の馬の専門家」からこういった意見が出たことだ。
一般的に(あくまで競馬の世界の一般だが)セン馬になると「気性面の良化」が見込めると同時に「競走馬としての寿命が延びる」といわれている。
前者の「気性面の良化」に関しては、ノンコノユメにも如実な効果があったようだ。昨年のチャンピオンズCの共同会見で加藤調教師は「非常に穏やかになっており、調整はしやすい」と話しており、一定の効果を認めている。
だが、後者「競走馬としての寿命が延びる」つまりは年齢的な肉体の衰えを減少させるという効果は、フェブラリーSのルメール騎手の発言を聞く限りみられていないということになる。それどころかノンコノユメは去勢前よりも去勢後の方が、明らかに成績が下降している。ワンパンチ足りなかった馬が、ツーパンチ足りなくなっている感じだ。
述べるまでもなく去勢手術を行いセン馬になるということは、今後どれだけ活躍しても種牡馬になれないという明確なリスクがある。ましてやノンコノユメはG1馬。そのリスクは決して安いものではなかった。だからこそ、成功を得てほしいというのが正直な感想だ。だが、ノンコノユメは逆に不振に喘いでいる。
そもそも、去勢することによって「気性面の良化」はともかく生物学的に「競走馬としての寿命」は延びるのだろうか。
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