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松本人志、メディアによるタレントの失言”歪曲”報道に苦言「もうしゃべれなくなる」

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松本人志、メディアによるタレントの失言"歪曲"報道に苦言「もうしゃべれなくなる」の画像1松本人志(上/「クイック・ジャパン 104」<太田出版>より)
 先月、映画最新作『ライジング・ドラゴン』のキャンペーンで訪米中の世界的アクション俳優・ジャッキー・チェンが、米カリフォルニア州の地元メディアの取材に対し、「世界の国々が手を結ぶためには、たまに世界のどこかの国で大地震や大津波のような災害が起こればいい」という主旨の発言を行ったと報じられ、波紋を呼んでいる。

 この問題を取り上げた11月12日0時35分~放送のテレビ番組『ワイドナショー』(フジテレビ系)内で、お笑いタレント・松本人志(ダウンタウン)は、ジャッキーの発言に違和感を示しつつも、メディアによる“有名人の失言批判”報道について疑問を呈した。

 同番組内では、ジャッキーが以前から度重なる失言が原因で、地元香港(中国)の一部メディアやネット上で「失言キング」「香港の恥」などと批判されている一方、2011年3月の東日本大震災直後にチャリティーコンサートを行い約3億2000万円の義援金を集めた実績や、08年の四川大地震(中国)の際には被災地救済活動で中心的役割を果たしたことなども紹介された。

 これらの経緯を踏まえ松本は、「僕も(失言批判を)やられる側なんですよ、結構」と切り出すと、「簡単に言うとね、サービス精神なんですよ。ちょっとこうトークで楽しませようという意識と、こういう時によく間違えるのは、倒置法を使うと絶対損する。そっちの(発言の主旨とは)遠いほうだけ使われるんですよ。そのやり方をされると『いや、違うオチあんねんけど』っていう、オチを聞いてもらえない」と、失言批判が生まれる構図について自身の考えを披露した。

 また、以前松本は「ラジオ番組内で『自殺するヤツがアホだ』と発言した」と報じられ批判を浴びたが、それについてホスト役のお笑いタレント・東野幸治が触れると、松本は「僕はその時に、自殺をするというのはすごく罪の重いことで、周りの人がものすごく悲しむと。『自殺する人は可哀想だ』とみんなが言うと、『俺もみんなから可哀想がられたいから死のう』っていう人が出てくる。だから、『自殺するヤツはアホや、みたいな空気をつくらないと、自殺者は減らないよ』って言ったんですよ」と反論。にもかかわらず次の日に「松本が『自殺するヤツがアホだ』と言った」と歪曲して報じられたと、報道の仕方に苦言を呈した。

 これを受け東野も、「真剣に何か言おうという気持ちも薄れる。また揚げ足取られる」と同調すると、松本は「特にこっちはお笑いの仕事なんで、そこにちょっとでも笑いのエッセンスなんて入れようものなら、また『ふざけてる!』ってなるから、もうしゃべれなくなるよね」と困惑した様子を見せた。

 ただ、松本は今回のジャッキーの発言については、「地震とか津波とか具体的に言わんでも、あった国にしたらつらい」と違和感を表した。

 タレントや政治家、経営者など有名人の失言がしばしばメディアで大きく報じられ、当事者に批判が集まる事態に発展する場合もあるが、実際には当事者がその発言をしていなかったり、一部が歪曲されて報じられていたことがのちに判明するケースも多い。そうした中、今回の松本のコメントからは、特に言葉を“商売道具”にするお笑いタレントたちの苦悩が垣間見えた。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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