
JRA「新ルール」で短期免許の外国人騎手が「18名→3名」の大幅減……国際色を失った日本競馬にもたらされた「思わぬ恩恵」とは

今年も宝塚記念(G1)が終わり、上半期の競馬が終了した。競馬の盛り上がりの象徴となる馬券売上は相変わらず好調で、前年比101%とさらに業績を伸ばしている。
だが、その一方で今年の競馬界には昨年まで「当たり前にあったもの」の中で、すっかり影を潜めているものがある。JRAの短期免許で来日する「外国人騎手」の存在だ。
近年はM.デムーロ騎手とC.ルメール騎手がJRA騎手として通年で活躍しているため、あまり「外国人騎手がいない」といった感覚にはなりにくい。だが、今年になって短期免許で来日した外国人騎手は、昨年までに比べて大きく減少している。
昨年2016年は、短期免許で来日する外国人騎手にとって興隆の一年だった。
1月の年明け早々にF.ベリー騎手、D.マクドノー騎手、S.フォーリー騎手、L.コントレラス騎手ら4人が一斉に短期免許を取得。さらにはF.ヴェロン騎手、D.バルジュー騎手も来日し、年明けから6人の外国人騎手が騎乗する国際色豊かなスタートとなった。
さらに6月の上半期終了までにA.シュタルケ騎手、H.ボウマン騎手、T.ベリー騎手、M.デュプレシス騎手らも参戦。短期免許を更新して長期参戦する騎手も多く、デムーロ騎手とルメール騎手を除いても「外国人騎手がいない週はない」と述べても過言ではない状況だった。
この勢いは下半期になっても止まらない。7月の夏競馬開催に合わせて、今度はK.ティータン騎手とD. ホワイト騎手が来日。8月には「香港No.1」と名高いJ.モレイラ騎手、9月には藤田菜七子騎手が目標として掲げるL.オールプレス騎手も参戦。10月には世界最高峰の名手R.ムーア騎手がモーリスで天皇賞・秋を勝つなど、大きな注目を集めた。
結局、それからもA.アッゼニ騎手やM.バルザローナ騎手、V.シュミノー騎手らも参戦。年間を通して短期免許の外国人騎手が存在感を放ち続けた一年だった。
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