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不妊治療、なぜ女性を蝕む?~卑怯な男性、周囲の無理解、医療の進歩が闇を深くする

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(2)精液の精子濃度を上げて、子宮に直接注入する方法

 不妊治療というと、女性の治療というイメージがありますが、実は不妊の原因の半分は男性側にあります(後述します)。精子の数が少ない男性がいても今となっては珍しいことでもないですし、そして、ちゃんと対応方法もあります。

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 男性の精液を採取し、それを遠心分離機で濃度を上げた濃縮精子を、細い管を使って子宮に直接注入します。これを、人工授精法(AIH: Artificial Insemination by Husband)といいます。生存率0.001%という「膣内の体液による虐殺 (前回の記事)」を免れて、子宮に到着させるという、まあ、早い話が「裏口入学」です。

(3)卵子と精子を体の外に取り出して、体外で受精させる方法

 これが、かつて「試験管ベビー」と呼ばれていた方法です。

 精子を、膣、子宮、そして卵管のどこも通過させず、卵子と精子を体の外で直接ランデブーさせる方法です。男性の精液は、マスターベーション等で採取できますが、女性の卵子を取り出すのは難しいです。そこで、膣壁から注射針を刺して(すごく痛そう)、排卵直前の卵子を卵胞内の液ごと吸い取ります。

 こうして強制的に体外に出した卵子と精子を、試験管(実際にはシャーレの中)で受精させ、受精卵(正確には「胚」ですが、今回も「受精卵」と表現します)になったものを、胎児を育てる為の最高級スイートルームである子宮に戻します(ですから、「試験管ベビー」は正確な表現ではありません)。そして、受精卵が子宮の壁をがっちりつかんでくれること(着床)を「祈ります」。失敗すると流産になります。

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(4)精子を極細の注射針で、卵子に強制的に注入する方法

 (3)の場合であっても、受精しない場合は、力ずくで、卵子の中に精子を注入します。微細な針(精子注入用ピペット)に精子を吸引し、この針を卵の細胞の内に刺し、精子を直接注入して受精させます。受精卵になったものを、子宮に戻すところは(3)と同じです。

BusinessJournal編集部

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