パチンコ店に『IQOSルーム』設置! ただ「小池百合子都知事の前では無意味」との声も……
「火を使わない」「灰が出ない」「ニオイが少ない」で人気を得ている加熱式たばこIQOS(アイコス)。そんなIQOS専用ルームが、パチンコ店に設置されることになったようだ。
愛知・岐阜県でホール展開する善都(都筑善雄代表取締役社長)は、同社経営の「ZENT名古屋北店」店内の喫煙ルームの一部を『IQOSルーム』としてリニューアルしたと「遊戯日本」は報じている。
紙巻タバコに代わり、電子タバコの市場が劇的に拡大している現状。その中でもIQOSの普及率は非常に高い印象だ。同店にも多くの利用者が来店していることを受け、今回のリニューアルを決定。既存タバコの臭いが気にならない専用ルームを設けることで、より快適な空間の提供を目指す。
業界ではタブーといわれた禁煙ホールを誕生させ話題を集めた善都。他にもワインセラーやフラワーショップ、託児所の設置など、個性的な仕掛けを次々と展開している。今回の『IQOSルーム』設置も業界初の取り組みだ。その点を評価する人間も多い。
しかし遊戯中に喫煙ができる時点で、意味がないと感じるユーザーは多いようだ。遊戯している限り既存タバコの臭いから逃れることはできない。専用ルームの設置に喜ぶ人間は、遊戯をしない客だけとも言えるだろう。
それでは稼働率のアップには繋がらない。店側が大きな効果を狙うのであれば、禁煙エリアにおいては「IQOSのみ利用可」とするべきなのではないか。禁煙でも「IQOSは吸える」と許可する飲食店などが増えているように、パチンコ店で特別視されることはおかしいことではない。
遊技人口の減少に、禁煙者の増加が関係していると言われる現在。完全禁煙を掲げる店や企業が増えている今の時代に、喫煙をしながらパチンコを遊戯するというスタイルが「受け入れられない」と主張する声は確実に存在している。「IQOSのみ利用可」となったエリアが増えることに賛成するユーザーも出てくるだろう。
もちろん「タバコもIQOSも一緒」と考える人間もいるが、不快に感じるユーザーの数は現状よりも減るのではないか。
ただ小池百合子東京都知事が率いる地域政党「都民ファーストの会」が、7月の都議選の公約として「スモークフリー社会」を挙げていることを考えれば、その案は無意味なものになり兼ねない。
「都民ファーストの会」は、職場や公共の場所で屋内禁煙を徹底すると強調。パチンコ店が”全面禁煙”になる可能性も否定はできず、その際は「IQOSも禁止になる」と言われているのだ。
いずれにせよ大半の客が喫煙者となるパチンコ店にとっては、厳しい時代が訪れることになりそうである。
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