「海外出張あるある」ネタ15選～デキる人の、初対面でも会話を弾ませる方法？

7．移動時間が20時間を超すと命が削られるように感じる

　ビジネスクラスならいざしらず、エコノミーで10時間以上の移動となると相当しんどい。乗り換えで一度外国の空港に降りたとしても、すぐに別の便に搭乗して目的地へ……そんなこんなで20時間以上、まるまる2日間も移動などとなると、命ごと疲れているほどの消耗がある。

8．出張先の接待で和風居酒屋に案内されてがっかりする

　ホスト役の現地駐在員に案内される和風の居酒屋は、日本でいえばレトロ系の安い居酒屋。懐かしの日本メニューが多い。短期滞在の出張者にとってはありがたくないことが多く、「案内者自身が食べたかっただけだろう」と内心では文句を言っていることもある。

9．屋台や市場に行きたがる

　昔とった杵柄よろしく、ビジネスパーソンには無用ともいえる現地の市民生活に触れたい欲求の高まりを抑えられずに出る行為。特にバックパッカー経験者にとっては、自意識を発揮する場所となる。

10．長期海外出張中の人のLINEに既読がつく早さは異常

　短期の海外出張ならば、日本の仲間内との連絡は帰国してからでもよいと考えるが、長期となるとそうはいかない。日本で何が起きているのか取り残されないようにしようとして、むしろ日本にいる時よりも積極的にコミュニケーションをはかる。SNSに限定して反応が早い。

11．スーツにしわがつかないように気をつけても、汗ジミはどうしようもない

　特に東南アジアなどの熱い地方で体験することだが、スーツに十分気を配っていても、流れ出る汗をシャツが吸い取ってしまうことで起きる現象。スーツよりも気を遣うべきアイテムを思い知らされる南方系海外出張の通過儀礼。

12．帰国後の日焼け跡が気になる

　南方系海外出張に行った人の特徴として、顔と腕だけが真っ黒となる。日本で着替えをする際などに笑われること必至。

13．空港で大学生グループやバックパッカーを見かけると「あっち側に行きたい」と思ってしまう

　ここでいう「あっち側」とは、戻ってくることのない青春時代への無駄なノスタルジックな感情によるものである。社会人になってしまった自分と比べて自由そうに見える人たちへの嫉妬も含まれている。

14．「英会話がもっとできたら……」と、海外出張中はいつも思う

　英語をもっと身につけようと痛感したはずが、帰国すると意気込みはきれいさっぱり消え去る。語学力を買われて海外出張をする人以外は、何度も繰り返す人が多い。

15．同僚や上司への感謝を口にしながら土産を配るのが面倒

　出張なのだから、別に仕事を休んでいたわけでもないのに、帰国して待ち受けているのは、「海外に行けてうらやましい」という職場の空気や同僚の視線。被害妄想かもしれないが、そんな時に「留守の間ありがとうございました」と心にもないことを言いつつ、お土産を配って回る。それだけで空気がだいぶ緩和される気がするからだ。

●会話を広げてビジネス情報の収集に活用する

　このような海外出張あるあるネタは、日本にいる時はもちろんのこと、海外で出会った人ともコミュニケーションの広がりを見せてくれる話題になる。むしろネタ振りすると喜ばれるかもしれない。というのも、ここに挙がっているあるあるネタを共感できる相手を求めていたり、自分の活躍や苦労話を聞いてほしいと思っている人は意外に多いからだ。

　また、海外出張は仕事面だけでなく、プライベートな側面を推し量ることができる。それだけではなく、こうした話に耳を傾けるメリットが少なからずある。

「海外出張の話を聞くのは自分の参考になるのはもちろんですが、相手の仕事に対する姿勢や経費の加減による会社の戦略とか、いろいろなものが透けて見えます」（40代・メーカー勤務の会社員）

　海外ネタを呼び水として使うことで、10分程度をつなぐ雑談が可能になるばかりか、情報収集にも有効な手段となる。初対面の人との話題づくりは共通点の探りあいとなる。もし共通点が見つからない時は、意外と場つなぎの会話をすることも難しいことがある。ビジネスパーソンは初対面の人と当たり障りなく話す時には伝統的に「天気の話をしろ」と言われることもあるが、それだけでは本当に可もなく不可もなく終わってしまう。デキるビジネスパーソンを目指すならば、あと一歩踏み込む話題を持っておきたい。
（文＝丸山佑介／ジャーナリスト）