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住宅ローン、「ボーナス払いは危険」のウソと35年返済の意外なリスク~具体的試算より

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住宅ローン、「ボーナス払いは危険」のウソと35年返済の意外なリスク~具体的試算よりの画像1「Thinkstock」より
 住宅ローンの返済方法についてのアドバイスを行う際、ボーナスをもらっている人にはボーナス併用払いを勧めている。

 ところが、「ボーナス併用払いは、ボーナスが減るかもしれないリスクがあるから、月払いのみの返済を利用したい」、あるいは「繰り上げ返済をする予定なので、とりあえず35年返済で考えている」と言われる機会が少なくない。

 個人的に疑問なのは、「ボーナス払いは怖くて、35年の長期返済は怖くないのか」ということである。

 私が勧めるボーナス併用払いは、「借入額の1割」をボーナス返済に回す方法。返済例を用いてご紹介すると、下記のようになる。2000万円のプランは200万円、3000万円のプランは300万円をボーナスで返すプランである。月々の返済額は、できるだけ近い金額に設定してある。

●返済期間5年短縮、総返済額も大きな差

【2000万円を金利2%で借りた場合の返済例】
月払いのみ(返済期間35年)……月々返済額6万6252円、総返済額2782万5840円
ボーナス併用払い(返済期間30年)……月々返済額6万6531円、ボーナス時4万4488円、総返済額2662万440円
返済額の差……120万5400円

【3000万円を金利2%で借りた場合の返済例】
月払いのみ(返済期間35年)……月々返済額9万9378円、総返済額4173万8760円
ボーナス併用払い(返済期間30年)……月々返済額9万9797円、ボーナス時6万6733円、総返済額3993万900円
返済額の差……180万7860円

 見ていただくとわかるとおり、2000万円の借り入れでは1回4万円台(年に約9万円)、3000万円の借り入れだと1回6万円台(年に約13万円)のボーナス返済をすれば、月々の返済額は数百円しか増えないのに、返済期間を5年も短縮できる。返済期間が短縮されれば、当然、返済総額も減るわけで、それぞれ100万円以上も返済総額を抑えられる。

 ボーナス併用払いに対する抵抗感を和らげていただくため、「月々の返済額よりも、ボーナス時の返済額を低めに設定する」ように促している。年間8~15万円程度のボーナス払いなら、繰り上げ返済用の貯蓄をするのにも、特段問題は生じないと考えている。

 年数が経過するほど、ローン残高の差が開く

 しかもボーナス併用払いにして、返済期間を短縮すると、元金の減り方が早くなるメリットも得られる。例えば2000万円の借り入れの場合、月払いのみの35年返済は5年後のローン残高が1792万4531円となる。これに対し、ボーナス併用払いで返済期間を5年短縮すると、5年後のローン残高は1744万582円まで下がる。

BusinessJournal編集部

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