パチスロ「押忍!番長」誕生理由に驚愕……数々の名作を生み出してきた「黄金タッグ」とは
人気ゲーム『ロックマン』(エンターライズ)がパチスロで検定を通過したことが、ファンの間で大きな話題を呼んでいる。
今回手掛けたメーカーは『バイオハザード』や『モンスターハンター』など、ゲーム版権に定評ある。数多くのゲームソフトとタイアップしてきた実績あるメーカーだ。2Dスクロールゲームを代表する『ロックマン』の世界観を、どうパチスロに落とし込むのか期待したいところである。
このような「ゲーム版権×パチスロ」は、古くから密接な関係性であることはご存知だろうか。
直近では、累計出荷本数100万本を突破した『戦場のヴァルキュリア』(サミー)がパチスロで登場するなど、ゲームコンテンツはタイアップ機種に欠かせない存在になっているのだ。
そこで今回は、「大人気ソフト」から「原点がゲーム」といった、ゲームを題材にした機種をご紹介したい。
ゲームと”初”コラボした機種とは
1998年、ゲームメーカーのコナミとパチスロメーカーのオリンピア(当時、平和とは別組織)が共同開発した、『リトルパイレーツ』がゲーム版権”初”となったパチスロだ。ただ、機種名のゲームソフトは存在していない。
では、どのゲームとタイアップしたのか。それが、コナミの人気ソフト『パロディウス』である。
筐体デザインやリール図柄など至る所に、メインキャラクターの「ペンギン」が描かれており、可愛らしいファンシーな雰囲気を醸し出すデザインとなっている。力の入った仕上がりにコナミ・オリンピアの気合が伺える。
しかし、両社のHP上には販売機種として一切掲載されていないのだ。単に共同開発で起きた諸事情なのか、それとも”黒歴史”にされてしまったのか……。
どちらにせよ、不遇な機種であることには違いないだろう。
大都技研が誇る看板コンテンツはまさかの……
ホールの大いに盛り上げる人気機種『戦国乙女』『秘宝伝』など、数多くのメーカーがオリジナルコンテンツを保有している。
そのなかでも、人気筆頭のコンテンツといえば『押忍!番長』だ。2005年の初登場以来、現在もホールで活躍する大ヒット機種の1つである。4月には新機種『押忍!番長A』が導入予定と、大都技研が誇るコンテンツと思われがちだが……。
実は『押忍!番長』の起源は、別会社が開発した携帯ゲームであることはご存知だろうか。
遊技機開発会社でも知られているイートレックジャパンは「押忍!番長列伝」を開発。それを元ネタにし、超ヒット機種『押忍!番長』が生み出されたのだ。
ちなみに、同社は大都技研のもう一つの看板コンテンツ『吉宗』にも携わっている。大都が大手メーカーへと登りつめた影の功労者かもしれない。
自社版権を活用した、初ソーシャルゲームとのタイアップ機
ゲームメーカーのパチンコ業界の進出が目立つ昨今、自社の版権を用いた機種は数多い。
かつてパチスロ事業に携わっていたSNKプレイモア(現SNK)は、人気格闘ゲーム『餓狼伝説』『サムライスピリッツ』など多くのゲーム版権を起用。また、冒頭で記述した『ロックマン』を導入するエンターライズはカプコンの関連会社だ。
そんなゲーム版権、そのなかでもソーシャルゲームを起用した”初のパチスロ”をコナミの関連企業KPEが導入している。
それが、「戦国世界」を舞台にした『戦国コレクション』だ。
本機は、2013年に販売され出玉速度の限界を攻めた純増3枚のAT機。最大8セットまで続くシナリオ管理、最大セット数消化後は次回「超天国モード」が確定するなど、斬新なゲーム性が人気を集めた。
その後は、同様のシステムをより強力した『戦国コレクション2』、5.9号機として『戦国コレクション3』が販売されるなど、同社が誇る人気機種となったのである。
大人気ゲームがパチスロになるも……
ゲームだけではなく、アニメでも大きな支持を得た『STEINS;GATE』も実はパチスロとして登場している。
オーイズミは2015年、AT機『パチスロ STEINS;GATE〜廻転世界のインダクタンス〜』を販売。スペックは純増約2.2枚とAT機にしては少ない純増だが、パチスロオリジナルの新作フルアニメーションが使用されるなど、ファンも納得の仕上がりだ。
また、原作の世界観を踏襲した新機能「タイムリープシステム」を搭載。AT終了後、通常時200G以内に当選したボーナスは「全てAT」へと変換するという画期的なシステムが大きな話題を呼んだ。
しかし、ユーザーの間で「設定6でも勝てない」「新システムに魅力がない」など非難の声が相次ぎ、ゲーム版権のなかでも波紋を呼んだ機種の1つである。
このように数々のソフトがパチスロ化され、いまやユーザーを魅了する必要不可欠な要素となっているゲームコンテンツ。
度重なる規制により出玉で魅せることが厳しくなった今、ゲームのコンテンツ力など映像演出の必要性はさらに高まるだろう。まだ世に登場していない”超人気作”がパチスロ化になる日も近いのではないだろうか。
(文=編集部)
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