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マンション業界、激変した10年の舞台裏 なぜ独立系は「消えた」のか?大手の寡占化加速

文=編集部
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 リクルートコスモスはリクルートが不動産事業から撤退したのに伴い、05年、投資ファンド、ユニゾン・キャピタルの出資を受けて独立。コスモスイニシアに商号変更した。09年には不動産市況の悪化で債務超過に陥り、私的整理手続きである事業再生ADRを申請。大和ハウス工業に売却された。現在、大和ハウス工業が株式の64.1%(間接を含む)を保有しており、大和ハウスグループに組み込まれている。

「ダイアパレス」ブランドのマンションを展開していたダイア建設は、03年に産業再生機構の支援第1号となり、レオパレス21の傘下に入った。08年に民事再生手続きを申請後、再生計画の認可を受け、09年に横浜市の不動産会社、大和地所の完全子会社となった。

 香川県高松市に本拠を置く穴吹工務店は、「サーパス」ブランドのマンションを地方都市で展開し、07年のマンション供給ランキングで全国1位になったこともあった。事態が急変するのが08年のリーマン・ショックに端を発する世界同時不況。カタカナ社名の新興マンション業者の経営破綻が続出し、そうした業者のマンションが中古市場に大量に放出されたことからマンション分譲価格が暴落し、穴吹工務店の収益が悪化。09年に会社更生法を申請し、大京が再建スポンサーとなった。現在、大京の100%子会社だ。

 こうした資金力の弱い独立系は淘汰され、リーマン・ショック前後でマンション業界の勢力図は劇的に塗り替わった。

 13年の供給ランキングに登場するのは大企業ばかりだ。三井不動産レジデンシャル、住友不動産、三菱地所レジデンスは、いずれも大手不動産グループの企業である。野村不動産は野村證券系、大京は独立系ではなくオリックスの子会社だ。もはや経営体力のない独立系のマンション業者が上位に食い込める余地は少ない。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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