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スマホ、Winら第3勢力が急浮上!真っ向勝負“回避”戦略で、2大勢力を侵食なるか?

文=佐野正弘/ITライター
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 中でも注目を集めたのが、Windows Phoneに関する動きだ。MWCの開催に合わせ、パソコンメーカーのマウスコンピューターが国内向けにWindows Phone搭載端末を開発していることを表明。freetelブランドでSIMフリースマホを販売するプラスワン・マーケティングも、Windows Phone搭載スマホを国内投入すると発表したほか、京セラも国内発売こそ未定ながら、Windows Phone搭載スマホの開発を表明したのだ。

スマホ、Winら第3勢力が急浮上!真っ向勝負“回避”戦略で、2大勢力を侵食なるか?の画像2MWC会場に展示されていた、プラスワン・マーケティングが開発中のWindows Phone搭載スマホ

 Windows Phoneといえば、2011年にauが発売したIS12T以降、国内投入が見送られ続けており、マイクロソフトもいまだ国内向けの本格投入には慎重な姿勢を崩していない。にもかかわらずWindows Phoneの採用が相次ぎ、国内向けに端末を投入しようというメーカーまで出てきている要因としては、マイクロソフトが新興国市場を意識し、Windows Phoneのハードウェア要件を大幅に緩和したことなどから、大手以外のメーカーが参入しやすくなったことが大きい。

 国内向けの端末投入を発表したメーカー2社が、Windows Phoneで狙っているのは法人需要だ。いずれも、コンシューマーより法人向けの販売を重視した販売戦略をとるとしているし、ソニーから独立したパソコンメーカーのVAIOも、コンシューマー市場より安定した収益が得られる法人需要を意識してか、Windows Phoneへの興味を示しているようだ。

 端末が長く提供されてこなかった日本では、アプリ数が圧倒的に不足していることから、コンシューマー市場でiOSやAndroidに真っ向勝負を挑んでも勝ち目はない。だが多くの企業がWindowsを採用している法人向けであれば、Windowsとの相性の良さを武器として勝負できる。そうしたことから今後、法人需要を狙い、パソコンメーカーを中心としてWindows Phoneを採用する企業が増えていく可能性は高い。

●Firefox OSはフィーチャーフォン狙い、ニッチ戦略が功を奏すか

 一方、国内市場への参入を果たしたばかりのFirefox OSも、MWCに合わせて国内も見据えた次の一手を打ち出している。それは、国内で現在も多くの利用者を抱える折り畳みスタイルのフィーチャーフォンなど、タッチタイプ以外の端末にFirefox OSを採用するというものだ。

 実際にMozillaはKDDIのほか、米国のベライゾン・ワイヤレスや韓国のLG U+、スペインのテレフォニカと共同で、Firefox OSをベースとしてそうした新しいカテゴリーの端末を開発することを表明している。Mozillaがこうした構想を打ち出している背景には、特に先進国において今なおフィーチャーフォンに強い愛着を持つユーザーの多いことが挙げられる。日本はフィーチャーフォン利用者が最近でも4~5割程度を占めるといわれているが、そうした傾向は他の国でもある程度共通しているようだ。

 一方でそれら端末に向けたプラットフォームは、スマホ人気の影響から進化がストップしており、端末自体の開発もしづらくなっている。そこでMozillaは、iOSやAndroidがカバーできていない、タッチタイプのスマホ以外の端末需要をすくい上げることで、端末開発をしやすくしながら、先進国におけるFirefox OSのシェア拡大につなげたい狙いがあるようだ。国内では2月に、Androidを搭載したフィーチャーフォンAQUOS K(シャープ)が登場して話題となったが、来年以降はFirefox OSを搭載したフィーチャーフォンが、日本でもいくつか登場してくるかもしれない。

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