【天皇賞・秋(G1)展望】「最初で最後」の最強女王アーモンドアイVS世代交代サートゥルナーリア!? 今年最高の超豪華メンバーが府中で激突!
27日に東京競馬場で行われる今年の天皇賞・秋(G1)には、各世代の代表馬が集い「現役No.1」を決める戦いになりそうだ。
今月パリロンシャンで行われた凱旋門賞(G1)で、世界女王エネイブルが敗れた。では、日本の女王は「絶対王者」であり続けられるのか。アーモンドアイ(牝4歳、美浦・国枝栄厩舎)が負けられない秋初戦を迎える。
この春の安田記念(G1)で連勝が7でストップしたアーモンドアイ。しかし、陣営が「不完全燃焼」と振り返るように、スタートで致命的な不利を受けるなど、決して力負けではなかった。それどころか、メンバー最速の上がり3ハロン32.4秒の末脚は、女王の抜きんでた実力を改めて示した格好だ。
美浦のウッドで行われた1週前追い切りでは、主戦のC.ルメール騎手を背に5ハロン66.2秒、ラスト12.4秒。国枝調教師が「しまいの反応を確かめてもらった」と話した通り、軽めの内容ながら3頭併せできっちり先着。ルメール騎手も「すごくいい追い切り」と大きな手応えを掴んでいる様子。まずは順調に本番を迎えられそうだ。
今回は前走以上に強力なメンバーがそろった印象。だが、それでも1番人気はアーモンドアイになるだろう。絶対女王は、ファンの揺るぎなき信頼に応えられるか。捲土重来の時が来た。
世代交代――。絶対女王を引きずり降ろす絶好の機会が、サートゥルナーリア(牡3歳、栗東・角居勝彦厩舎)にやってきた。
サートゥルナーリアにとって、ここでアーモンドアイと戦えるのは、ある意味「幸福」なのかもしれない。勝てば最優秀3歳牡馬どころか、一気に年度代表馬の座まで見えてくるからだ。そして、そんな野望を抱かせるほど、この皐月賞馬のポテンシャルは計り知れない。
特にノーステッキで3馬身突き抜けた前走の神戸新聞杯(G2)の内容は、まさに圧巻だった。この菊花賞トライアルには、過去ディープインパクトやオルフェーヴルといった三冠馬を始め、数多くの名馬中の名馬が勝ち馬に名を連ねるが、それらと比較しても「史上最大のインパクト」といえるだけの内容だっただろう。
天皇賞・秋が行われる東京は、日本ダービーで唯一敗れた舞台だが、陣営は神戸新聞杯の走りを見て「あれだけの切れがあるとは、新たな発見」と自信を深めている。
今回はC.スミヨン騎手とのコンビになるが、同じ主戦騎手・同じノーザン系クラブ所属を考えると、アーモンドアイとの対決は最初で最後になるかもしれない。女王から王者の「バトン」を受け継げるか。
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