JRA池添謙一騎手の「審議要求」は何故通らなかったのか? 「単勝325.5倍」勝利に沸いたダイヤモンドS(G3)の舞台裏
22日に東京競馬場で行われたダイヤモンドS(G3)は、単勝325.5倍の最下位人気ミライヘノツバサ(牡7歳、美浦・伊藤大士厩舎)が優勝。16頭立ての16番人気が勝利する、歴史的な大波乱が大きな話題を呼んだ。
この結果には、波乱の立役者となったミライヘノツバサの鞍上・木幡巧也騎手本人でさえ「ビックリです!」と興奮。思わぬ形で転がり込んだ約3年ぶりの重賞2勝目に、勝利騎手インタビューでは「感謝」という言葉が3度も繰り返されるほど感慨深げだった。
ただ、そんな歴史的な大波乱は、決して大団円を迎えたというわけではなかったようだ。
「審議のランプがつかなかったことは不満です……」
レース後、そう怒りを露にしたのは2着に敗れたメイショウテンゲンの鞍上・池添謙一騎手だ。
レースは最後、ミライヘノツバサとメイショウテンゲンが3着以下を5馬身以上突き放す一騎打ちだった。先に集団から抜け出したのはミライヘノツバサだったが、そこへメイショウテンゲンが強襲。3400mという極限のスタミナ勝負の中、最後に苦しくなったミライヘノツバサが外へ大きくヨレるシーンがあり、結果的に外から来たメイショウテンゲンと併せ馬のような格好になったままゴールした。
結果は「ハナ差」でミライヘノツバサが勝利したが、勝った木幡巧騎手でさえ「正直ゴール板過ぎて『ああ、負けたな』っていうのが第一印象だった」と漏らすほどの大接戦。着差が着差だけに池添騎手が「勝負どころの動きも良かったし、直線も脚を使ってくれたんですけどね……勝ち馬にあれだけ寄られて審議がないのはおかしい」と、不利さえなければ勝っていたかもと悔しがるのは当然か。
それにしても1着、2着馬という「レースにおいて最も重要な着順」の事項であるにもかかわらず、何故、審議さえされなかったのだろうか……記者からは「池添騎手が上手だったから」という興味深い話が聞けた。
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