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JRA漢・藤田伸二がエイジアンウインズでウオッカを撃破! 2008年ヴィクトリアマイル(G1)府中を駆け抜けたアジアの風

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 17日、東京競馬場で行われるヴィクトリアマイル(G1)でJRAG1・6勝目を目指すアーモンドアイに大きな注目が集まっている。

 ウオッカは2009年のヴィクトリアマイルを優勝した7冠馬である。同馬にとって08年のこのレースを2着に敗れたことは、偉業達成にあと一歩届かなかった一因ともいえるだろう。結果的にウオッカの「8冠達成」を阻止した格好となったのが、12年前の勝ち馬エイジアンウインズだ。

 足元に不安のあったエイジアンウインズは、06年12月の阪神で負担の少ないダートを選んでデビューした。そこから4戦し、500万下(当時)を勝利したのは翌年3月と時間を要したため、クラシックは断念。急がずに、長期目標としてヴィクトリアマイルを見据えて放牧に出された。

 復帰初戦は1000万のダートで9着に敗れたが、次走から満を持して芝のレースを使われた。そこからオープン入りまで4戦したが、一気に素質が花開いたのが重賞初挑戦となった08年の阪神牝馬S(G2)の勝利だった。後のG1馬ブルーメンブラットを破って初挑戦で重賞勝ちを決めたのである。

 08年のヴィクトリアマイルは前走のドバイデューティーF(当時)からそれまでの主戦だった四位洋文騎手から武豊騎手へと乗り替わった前年のダービー馬・ウオッカに人気が集中した。1番人気のウオッカの単勝オッズ2.0倍に対し、2番人気のニシノマナムスメは6.1倍と大きく差がついた。阪神牝馬Sで重賞初勝利したばかりのエイジアンウインズは、それらからさらに離れた13.4倍の5番人気に過ぎなかった。

 だが、レースでは今回は初騎乗となった藤田伸二騎手が見事な手綱捌きを披露する。ピンクカメオが逃げたスローペースをピタリと折り合い、先行集団の直後につけた。逃げ切って好結果を出した前走とは異なり、直線の長い東京コースを意識して好位差しの競馬を選択。

 直線では他の騎手が早々と仕掛けたが、追い出しを我慢して残り400mからワンテンポ遅らせてのゴーサイン。スローで固まっていた馬群から鮮やかに抜け出して、ウオッカの追撃を3/4馬身差で退けた。

 凡庸な騎手ならば戦法を替えるリスクを避けて、好走した前走の内容を踏襲したかもしれないが、初騎乗ながらも大胆な騎乗を見せた漢・藤田伸二の真骨頂といえる勝利だった。そして、藤原英昭調教師が素質の芽を摘まないよう、慎重に育て上げた期待馬が花開いた瞬間だった。

 また、2着に下したウオッカは後にG1勝利を積み重ねて7冠馬となり、3着のブルーメンブラットは同年のマイルCS(G1)で牡馬相手に勝利を収めたように非常にハイレベルなレースである。これはエイジアンウインズの勝利が、決してフロックではなかったことを証明しているだろう。

 初挑戦でG1制覇を遂げたエイジアンウインズだったが、その後は体調が整わないまま、長期休養に入り、再びターフに戻ることがないまま競走生活を終えることとなった。

 そして、あれから12年後の今年、エイジアンウインズの子であるメジェールスーが母と同じく藤原厩舎からヴィクトリアマイルに出走することも、競馬のロマンといえるのではないだろうか。

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