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JRA「無敗3冠馬の仔」、ダービー「3馬身差」コントレイルとの共通点はD.レーンと岡部幸雄のコメントまで!?「29年前」トウカイテイオーに立ちはだかった3冠の壁

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JRA「無敗3冠馬の仔」、ダービー「3馬身差」コントレイルとの共通点はD.レーンと岡部幸雄のコメントまで!?「29年前」トウカイテイオーに立ちはだかった3冠の壁の画像1

 5月31日、東京競馬場で行われた日本ダービー(G1)はコントレイル(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)の優勝で幕を閉じた。皐月賞(G1)に続くこの勝利で父ディープインパクト以来、15年ぶり7頭目の無敗の2冠馬に輝いた。

 好スタートを切ったコントレイルは3番手からレースを進める。皐月賞では想定外の後方からの競馬となったが、ダービーは理想の好位置を確保。この時点で勝負ありだったのかもしれない。

 最後の直線では楽な手応えで先頭に立つと、残り200mでサリオスが迫ってくるが、福永祐一騎手のゴーサインでさらに加速。3馬身差の勝利で、まさに3歳世代最強を証明する圧巻の内容だった。

 すでにノースヒルズの前田幸治代表は「菊花賞(G1)へ向かって三冠を目指します」と秋の目標を明言しており、今後はディープインパクト以来の無敗の3冠馬を目指すことになる。

 過去に無敗の3冠馬を達成したのは、シンボリルドルフ、ディープインパクトの2頭。もし、コントレイルが達成すれば史上3頭目、さらには「史上初」の親子3冠馬の誕生となる。だが、この記録達成を目前に控えた状況は初めてではない。シンボリルドルフ産駒のトウカイテイオーも、コントレイルと同じく無敗の2冠馬に輝きながら3冠馬にはなれなかった。

 父が「皇帝」と呼ばれたことから、「冠名」+「帝王」が馬名になったトウカイテイオー。シンボリルドルフ初年度産駒の逸材として注目を集め、1番人気に支持された皐月賞を無傷の5連勝で制した。このとき、主戦の安田隆行騎手(現・調教師)は馬上で「まず1冠」を意味する人差し指を突き上げ、「三冠」を強く意識していた。

 続く日本ダービーでは単勝1.6倍の圧倒的1番人気の支持を集める。レースは6番手につけ、最後の直線で大外から抜け出すと後続を突き放し3馬身差の勝利。このとき、2着のレオダーバンに騎乗した岡部幸雄(元)騎手は「3、4回ミスしてくれても敵わなかった」とトウカイテイオーの強さに脱帽した。

 偶然にも「3冠馬の子」で「3馬身差」のダービー勝利という点では、コントレイルと共通している。さらに2着のサリオスに騎乗したD.レーン騎手が「1頭だけ強い馬がいた」と話していることも酷似しているのだ。

 当然、3冠への期待が高まったトウカイテイオーだが、レース後に歩様の異常が見られレントゲン撮影を行った結果、骨折が判明。全治6か月の診断が下され、菊花賞の回避を余儀なくされた。結局、菊花賞を制したのはダービーで2着に下したレオダーバンだったということもあり、もし出走していれば3冠を達成できたという声も根強い。

 戦う前に3冠への道が閉ざされてしまう結果となったトウカイテイオーだが、その後は産経大阪杯(当時・G2)で復活の勝利を挙げると、同年のジャパンC(G1)を優勝。さらに翌年には「364日ぶり」のレースとなる有馬記念(G1)を制覇するという伝説を樹立した。3冠を逃したものの、紛れもない名馬である。

 1日、レースから一夜明け、栗東トレセンで元気な姿を見せたコントレイル。無事に菊花賞へとコマを進め、シンボリルドルフ、トウカイテイオーの親子が果たせなかった親子3冠馬の達成を是非とも成し遂げてほしいものだ。

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