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【G2川口記念】No.1青山周平VSレジェンド永井大介の壮絶バトル! 「スーパーハンデ」克服のグレード勝利は“伝説”の序章か

川口オートで行われたG2・川口記念(6月28日優勝戦)は、青山周平(伊勢崎)がスーパーハンデを克服して、グレードレース26回目の優勝を飾った。新型コロナウイルスの影響で無観客の中、永井大介との抜きつ抜かれつの壮絶なバトルは、オート史に刻まれる名勝負となった。
プライドの激突が名勝負を生む。川口記念優勝戦。青山は、永井、中村雅人、若井友和、森且行ら川口のトップ選手7人を前に置き、ただ1人、10m後ろの「スーパーハンデ」からスタートした。1周バックで早くも永井が先頭に立つ厳しい展開。だが、青山は2周2角で森が落車するアクシデントを避け、2周バックで早くも2番手につけた。
ここから永井との壮絶なデッドヒートが始まる。4周回の3コーナーで永井を内から抜いて先頭へ。5周回の3コーナーで永井に差し返されたが、すかさず4コーナーで抜き返す。6周回の3コーナーで再び永井が懐を突いてきたが、流れたところを冷静にさばいて激闘に終止符を打った。
抜きつ抜かれつが醍醐味のオートでも、これだけの接戦は滅多にない。昨年SGを3勝し、今期S級1位に返り咲いた青山には、No.1の宿命とも言えるスーパーハンデを背負っての戦い。一方、SG・15勝を誇るレジェンド永井も、地元川口で、青山の10m前では意地でも負けられない。まさにNo.1のプライドとレジェンドの意地の激突だった。
青山はレース後、「とても信じられない。一生の思い出に残るレースだと思います」と激戦を評した。抜きつ抜かれつの攻防にも触れ「抜かれた時も少し張ってしまった。永井さんに行かれた時も、(永井が)いっぱいに入ってきたので……。永井さんをいっぱいにさせることができて良かった」と冷静に分析していた。
競馬にも馬の負担斤量によるハンデ戦があるが、スタート位置が異なるハンデ戦があるのは、公営競技でもオートレースだけ。現在の最高ハンデは110mだが、かつて1965年の日本選手権では、広瀬登喜夫さんが何と340mものハンデを克服して優勝している。ちなみに広瀬さんは後年、師匠として森且行を育てたレジェンドだ。
そんなハンデ戦が魅力のオートレースだが、実力が拮抗したトップ選手同士なら、横一線のオープンレースになる。今回青山が背負ったスーパーハンデは、同じトップ選手のさらに10m後ろに置かれる、最強レーサーに課された過酷なハンデだ。
スーパーハンデと言えば、「天才」と呼ばれた片平巧さんの「伝説の7人抜き」が今でも語り草になっている。1997年のスーパースター王座戦でただ1人、スーパーハンデを背負ったが、ライバル7人を抜き去り優勝。同レース3連覇を飾った(計5回優勝)。SGレースでスーパーハンデを課されて優勝したのは、後にも先にも片平さんしかいない。
最強レーサーの称号でもあるスーパーハンデ。平成以降では、絶対王者の高橋貢に永井、池田政和、中村、鈴木圭一郎ら選ばれた選手だけが背負ってきた。青山の今の勢いなら、かつての片平さんのように、スーパーハンデを背負って“伝説”を作る日が訪れるかもしれない。今回の優勝はその序章になる。
今回の川口記念は無観客レースのため、ファンがオート史に残る名バトルを生で観戦できなかったのは残念だ。
オートレース場は全国に5場あるが、群馬の伊勢崎オートで初めて、コロナ騒動後最初の本場開催(6月28~7月1日)が実施された。山陽(今月8日~)、飯塚(同14日~)、浜松(同17日~)、川口(同19日~)でも、観客を入れた通常開催に戻ることが決まった。オート史に語り継がれるであろう、今回の青山と永井の名勝負が、オートレース人気を後押しすることは間違いない。
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