JRA【日経新春杯(G2)展望】「6億円ホース」武豊アドマイヤビルゴVS「復活気配」川田ヴェロックス!一騎打ちを制し、重賞初勝利を掴むのは……
17日には年明け最初のG2レース、日経新春杯が開催される。今年は中京競馬場の2200mを舞台に春の中距離路線を見据えた有力馬が集結しそうだ。
過去4年の勝ち馬からは、ミッキーロケット(17年)とグローリーヴェイズ(19年)の2頭が後にG1を制覇。今年もここをステップに大きく羽ばたく馬は現れるだろうか。
最有力はG1での好走歴が豊富なヴェロックス(牡5歳、栗東・中内田充正厩舎)だ。いずれG1を勝つだろうといわれてきた逸材だが、重賞未勝利のまま5歳を迎えてしまった。
3歳時には、クラシック3戦ですべて馬券圏内という好走を見せた実力馬。昨年は、確勝を期して臨んだ小倉大賞典(G3)で9着に敗れた後、脚部不安のため長期休養に入った。暮れの中日新聞杯(G3)で復帰し、1番人気に支持されるも3着に敗れ、重賞制覇はならず。それでも斤量が2kg軽かったボッケリーニと0秒2差なら、休み明けとしては上々の内容だったといえるだろう。
6日の栗東CWでは単走で追い切られ、6ハロン86秒1-ラスト11秒9をマークした。ゴール前で鞍上が軽く促すと、鋭く伸びた。ひと叩きされた効果で、気配は急上昇中だ。
まずは重賞初制覇を飾って、再びG1戦線に突き進みたい。鞍上は川田将雅騎手の予定だ。
そのヴェロックスと人気を分け合いそうなのがアドマイヤビルゴ(牡4歳、栗東・友道康夫厩舎)だ。デビューから丸1年、ここまで5戦4勝とまだ底を見せていない。
唯一の敗戦は、昨年5月の京都新聞杯(G2)。1.4倍の断然人気を裏切り、4着に敗れた。ただし、この時は騎手の東西移動制限があった影響で、武豊騎手から藤岡康太騎手に乗り替わっていた。
武騎手とのコンビは4戦して無敗を継続中だ。その武騎手だが、腰痛のため9~11日の3日間開催の騎乗をすべてキャンセル。日経新春杯を万全の状態で迎えられるだろうか。
2017年のセレクトセールにて6億2640万円という超高額で取引された大器が2度目の重賞挑戦でヴェロックスに挑む。
素質の高さはサトノインプレッサ(牡4歳、栗東・矢作芳人厩舎)も折り紙付きだ。
デビュー3連勝で昨年の毎日杯(G3)を制し、NHKマイルC(G1)では3番人気に支持された逸材。初G1のNHKマイルCは13着に敗れたが、続く日本ダービー(G1)では4着に好走した。秋の飛躍が期待されたが、毎日王冠(G2)で10着に敗れると、中1週の強行軍で菊花賞(G1)に挑戦。しかし、さすがに距離が長かったか、コントレイルから2秒3差の12着に大敗した。
毎日杯の後には、武豊騎手が「どこまで強くなるのか楽しみ」と話していた素質馬だけに、陣営の立て直しが実れば、上位2頭を一気に飲み込むだけの地力はある。4歳を迎え、復活への足掛かりをつかめるか。
キャリア8勝すべてを東京競馬場で挙げている屈指の府中巧者、ダイワキャグニー(セ7歳、美浦・菊沢隆徳厩舎)も一発を狙う。
同じ左回りの中京では、昨年3月の金鯱賞(G2)で3着の実績がある。あとは2200mへの距離延長をこなせるかどうかだろう。
このほかには、昨年の金鯱賞でダイワキャグニーに先着(2着)したサトノソルタス(牡5歳、美浦・堀宣行厩舎)。前走のアンドロメダS(L)では、アドマイヤビルゴとクビ差の接戦を演じたクラージュゲリエ(牡5歳、栗東・池江泰寿厩舎)。昨夏のオープン昇級後は、重賞で3着、3着、6着と堅実で、中京と好相性(2戦2勝)のサンレイポケット(牡6歳、栗東・高橋義忠)などもチャンスがありそうだ。
過去8年で4歳馬が7勝しているこのレース。アドマイヤビルゴとサトノインプレッサの4歳馬がこの流れに乗るのか。それとも5歳のヴェロックスが重賞初制覇を叶えるか。
注目の日経新春杯は17日の15時35分に発走予定だ。
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