元JRAジョッキー安藤勝己氏を超えたベテラン騎手が「穴馬」で3勝の大暴れ! 50歳・剛腕再びで「バク宙」の期待高まる
剛腕再び――。
9日、中山競馬場で行われたニューイヤーS(L)は、14番人気のミッキーブリランテ(牡5歳、栗東・矢作芳人厩舎)が優勝。昨年50歳を迎えた内田博幸騎手が、その手腕が健在であることをアピールした。
16頭立て芝1600mのレース。出遅れ癖のあるミッキーブリランテだが、内田騎手が「ゲートをスムーズに出てくれたのが良かったですね」と振り返ったように、この日はまずまずのスタートを決めた。スタート後、すぐにコーナーを向かえることから外枠不利とされる中山の芝1600m。14番という外目の枠ながら、好位に取り付いてレースを進めた。
3~4コーナーでは単独5番手に押し上げ、そのままの位置取りで直線へ。先に抜け出したミラアイトーンに外から襲い掛かるアルーシャ、その間でミッキーブリランテが必死に抵抗を見せる。一旦は外のアルーシャが抜け出したかに思われたが、ゴール前で再び盛り返したミッキーブリランテが、アルーシャをハナ差抑えて勝利を手にした。
レース後、内田騎手は「今日はやる気になって走っていましたね。重賞でも上位に来ていますし、まともならこれぐらいはやれていい馬です。最後は差し返したように、根性の強さを見せてくれました」とコメント。人気薄ながらも激走した本馬を労った。
メインレースを勝利した内田騎手は、この日3勝の大暴れ。6Rの未勝利戦で7番人気のエトワールマタンを勝利に導くと、9Rの黒竹賞(1勝クラス)では8番人気のティアップリオンでも勝利を収めている。
この日は6レースで鞍上を務めた内田騎手だが、全て6番人気以下。決して騎乗馬に恵まれていたわけではなかった。
内田騎手といえば、2006年4月2日の中山競馬で地方競馬所属騎手として初めて12競走中6勝するという快挙を成し遂げ、9月30日にはJRA年間56勝を達成。それまで元JRA騎手の安藤勝己氏が有していたJRA所属外騎手の最多勝記録である55勝を更新している。この年はそれから5勝を追加してJRA年間勝利数を61まで伸ばし、地方騎手でありながら中央競馬リーディング16位の成績を残した。
2008年3月1日付でJRAに移籍すると、その年に123勝をマークし全国リーディング2位。翌年には146勝を挙げ、全国リーディング1位にも輝いたことがある剛腕だ。
しかし、2011年5月1日付けで嶋田潤厩舎所属からフリーになった10日後、大井競馬で落馬。頸椎歯突起骨折の重傷を負い、この年は35勝に終わる。次の年から再び年間100勝を超える勝ち星を挙げるが、2014年に成績が低迷。昨年はついに2011年の35勝を下回り、年間30勝とJRA移籍後では最も少ない勝利数となった。
それでも、今年は開催2日目から「穴馬」で3勝と輝きを放った内田騎手。2018年のフェブラリーS以来G1勝利からは遠ざかっているが、勝利後に見せていた恒例の「バク宙」を、今年は再び見られることに期待したい。
PICK UP
Ranking
23:30更新- 田辺裕信「痛恨ミス」に降板を期待する声も浮上?超大物馬主が「何やってんだよー」のご立腹…一石投じたファンとのやり取りに注目集まる
- C.ルメール「12戦全敗」で連覇に審議ランプ点灯?ライバル川田将雅は7勝の猛チャージ…ドバイワールドカップデーで注目の直接対決
- 「G1馬5頭」でも盛り上がりを欠く今年の大阪杯…ドウデュース、リバティアイランド登場も国内は閑古鳥…いよいよ「最弱世代」疑惑は確信レベル?
- 大阪杯は最強5歳世代に注目!イクイノックス、ドウデュース、アスクビクターモア、ジャスティンパレスを【完封】したジオグリフに復活の予感!
- 【ドバイターフ(G1)展望】武豊×ドウデュース「凱旋門賞制覇の夢」に向けて仕切り直し!ロードノースの4連覇を阻んで“夢”実現へ
- 皐月賞馬サートゥルナーリア×桜花賞馬ハープスターで「シーザリオ×ベガ」の超名牝系タッグ! 2024年新種牡馬筆頭は「第二のスワーヴリチャード」を許さない?
- 【大阪杯】ノーザンファームの「締め出し作戦」が大成功?フルゲート16頭に11頭の大攻勢…「幻の1番人気候補」が無念の門前払い
- 「競馬の神様」は実に意地悪だ!キャプテン渡辺のWIN5あるある…「これだけはやめてね」という相手が異常な確率で来る問題【徒然なる神のくず競馬トーク】
- ダービー「当確級」の逸材が皐月賞参戦!過去にキズナ、シャフリヤールらが条件クリア、浜中俊VS坂井瑠星の「第2ラウンド」も勃発?
- 【ドバイゴールデンシャヒーン(G1)展望】「1年越し」リベンジかかるリメイク!兵庫の雄イグナイター、巨漢ドンフランキーらも虎視眈々
関連記事
内田博幸「さすが岡部さん」有馬記念(G1)1枠1番に大満足も拭いきれぬ不安「この馬のリズムで……」は自分への戒めか
JRA「超低レベル?」バビットが打倒コントレイル、菊花賞(G1)制覇へ。セントライト記念で大ベテラン内田博幸が試した「2つ」のこと
JRAセントライト記念(G2)バビット重賞連勝に2年目・団野大成の「痛過ぎた」代償。前走「当日落馬」で代打・内田博幸「これをバネにして」エールも……
JRAクイーンS(G3)「夏男」内田博幸で逆襲必至!? シャドウディーヴァ激走の条件は名手の豪腕がカギ!
JRA池添謙一「○○」なら馬券率5割超え!? 吉田隼人は「○○」の達人!? 夏の札幌・新潟で超オススメ「お宝騎手」で好配当ゲットへ!