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JRAキセキ京都記念(G2)回避、サートゥルナーリア引退……。名門・角居厩舎「引退の花道」はいばらの道も、忘れてはならない最後の「希望」
20日、キセキ(牡7歳、栗東・角居勝彦厩舎)が、出走を予定していた京都記念(G2)を体調が整わないことから回避することが明らかになった。
2017年の菊花賞馬であるキセキだが、3年以上勝利から遠ざかっており現在19連敗中。その間、5度の2着があり、好走するも勝利にはあと一歩が届かない状況である。
昨年は始動戦の阪神大賞典(G2)で単勝1.6倍の1番人気に支持されるも、ゲートから出ようとせず大きく出遅れて7着に敗れた。当初、天皇賞・春(G1)を目標に掲げていたが、レースを受けて角居調教師は「全部ダメ、今後は白紙」と肩を落とした。
その後、武豊騎手とコンビを組んだ天皇賞・春でゲートを克服。宝塚記念(G1)、浜中俊騎手に乗り替わった京都大賞典(G2)で2着、天皇賞・秋(G1)でも5着と復調の兆しが見られた。
だが、ジャパンC(G1)は掛かってしまい暴走とも呼べるハイペースで逃げて、最後は失速の8着。有馬記念(G1)は出遅れが響いて12着と、再び気性難を見せ始めている。ルーラーシップの後継種牡馬としての期待、明け7歳という年齢から引退の可能性もあったキセキだが、オーナーサイドは現役続行を決断。待望の勝利に期待しているということだろう。
しかし、始動戦の回避が決定し、今後の予定が白紙となったことで、暗雲が立ち込めるスタートとなってしまった。
これは管理する角居調教師にとってもショックに違いないだろう。
今年2月で勇退することが決まっている角居調教師。これまでにカネヒキリ、ウオッカ、エピファネイアなど数々のG1馬を世に送り出してきた名伯楽も、残り1か月ちょっとの調教師生活となっている。
そのため、キセキにとって京都記念は角居厩舎でのラストランとなる可能性が高かった。だが、出走できないとなれば、角居調教師にとっては出遅れて惨敗した有馬記念が最後のレースということになってしまう。特に、昨年はキセキに四苦八苦しただけに、思うところはあるはずだ。
また、先日引退が発表されたサートゥルナーリアも角居厩舎の管理馬だった。
昨年の宝塚記念で4着に敗れたサートゥルナーリアは、天皇賞・秋を秋初戦に予定するも調整遅れから見送ることになった。その後、ジャパンCに向けて調整されるが、左後肢の飛節に腫れが見られたことにより回避。さらに、有馬記念も態勢が整わず出走することができなかった。結局、秋は未出走に終わり、そのまま引退となった。
看板馬2頭が思うような活躍を見せることができず、昨年の角居厩舎はサートゥルナーリアの金鯱賞(G2)しか重賞を勝つことが出来なかった。年間重賞1勝は2004年以降で、2016年に並ぶワーストタイの記録である。
これまでにデルタブルースでメルボルンC(G1)、シーザリオでアメリカンオークス(G1)、ヴィクトワールピサでドバイワールドC(G1)を制するなど、数々の偉業を成し遂げてきた角居調教師。そんな名伯楽の花道を飾るには、寂しい1年となった。
それでも、まだビッグタイトル獲得の可能性は残されている。角居調教師にとって最後のG1となるフェブラリーSにはワイドファラオがスタンバイ。芝のエース脱落の穴を埋めるような活躍ができるか注目を集めることになるだろう。
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