JRA「怪物」リフレイムがクロノジェネシス“2世”襲名!? クイーンC(G3)芦毛馬「複勝率85.7%」を味方に“G1約束手形”獲得なるか
13日(土)、東京競馬場では3歳牝馬限定重賞のクイーンC(G3)が開催される。注目したいのは、木幡巧也騎手とのコンビで臨む芦毛のリフレイム(牝3歳、美浦・黒岩陽一厩舎)だ。
逸話が生まれたのは昨年7月新潟の新馬戦(芝1600m)だった。先頭で4角を回ったリフレイムは、最後の直線で外ラチへ向かって徐々に斜行。鞍上の木幡巧騎手が必死に立て直そうとするも、結局外ラチ一杯まで逸走し、そのままゴールした。
少なくない距離ロスがありながらの逃げ切り勝ち、そして型破りの暴走劇はSNSを中心に大きな話題となった。
デビュー2戦目は、10月の東京2歳1勝クラス。距離を1ハロン短縮し、あくまでも真っすぐ走らせることに主眼を置いての一戦だった。逃げる形になったデビュー戦とは打って変わって、最後方からの競馬となったが、府中の直線で次元の違う末脚を発揮。2着に5馬身差をつける圧勝劇を演じた。
逃げて追い込んでの破天荒な連勝で、続く京王杯2歳S(G2)では牡馬に交じって堂々の1番人気に支持された。しかし、中1週というローテーションと8kg減の馬体には迫力を感じられず。案の定、直線伸びを欠いての5着に敗れた。それでも勝ったモントライゼとは0秒2差。中間は馬主の山口裕介氏が代表を務める北海道の山口ステーブルで立て直しを図り、春の飛躍に向けて順調に課題をこなしてきた。
リフレイムの走り自体にも注目は集まるが、その毛色も重賞初制覇を後押ししてくれそうだ。
実は、クイーンCは芦毛馬の活躍が顕著なレース。過去10年の全重賞レースと比べても、スプリンターズS(G1)と並ぶ最多の4勝を挙げている。
【芦毛馬の勝利数ランキング、過去10年の重賞レース】
1位 4勝 クイーンC「4-3-1-5」
1位 4勝 スプリンターズS「4-1-0-7」
3位 3勝 阪神牝馬S「3-1-0-6」
3位 3勝 スプリングS「3-0-2-4」
3位 3勝 阪神大賞典「3-0-1-3」
3位 3勝 宝塚記念「3-0-0-4」
2着が3回、3着も1回あって、その複勝率は61.5%にも上る。特に17年以降は「3-2-1-1」で複勝率85.7%という相性の良さを誇る。
また、過去10年で優勝した芦毛4頭を時系列順に見ると、リフレイムに対する期待はさらに高まりそうだ。
【クイーンCの芦毛優勝馬、過去10年】
2011年 ホエールキャプチャ
2017年 アドマイヤミヤビ
2019年 クロノジェネシス
2020年 ミヤマザクラ
11年の覇者ホエールキャプチャは、牝馬3冠レースで2、3、3着と惜敗が続いたが、4歳春のヴィクトリアマイルでG1制覇を果たした。さらに、2年前の覇者クロノジェネシスはその後、秋華賞、宝塚記念、有馬記念を制覇し、G1・3勝。現役最強クラスの1頭という評価を得るに至っている。
ちなみに17年の覇者アドマイヤミヤビは既に繁殖入り。昨年覇者のミヤマザクラは、秋華賞14着後は休養に入っている。つまり、過去10年のクイーンCを勝った芦毛馬は交互にG1馬に輝くという流れができている。
登録23頭の中で唯一の芦毛馬リフレイムはここを勝って、G1馬の“約束手形”を受け取ることはできるだろうか。
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