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JRA「歴代最強」逃げ馬サイレンススズカの心を折った大西直宏の逃げ宣言。サニーブライアンの主戦騎手が掴んだ安田記念(G1)グランアレグリアの「不安情報」とは

「18番、ありがとうございます」
桜花賞(G1)でクビ差の2着に敗れたサトノレイナスの主戦C.ルメール騎手は、悔しさのあまり、そう人馬の運命を皮肉った。
そんな“自虐ネタ”がJRAの逆鱗に触れたかは定かではないが、先週の日本ダービー(G1)で再び8枠16番という難しい枠に入れられたサトノレイナスは、3コーナーで外から上がってきたアドマイヤハダルやディープモンスターに煽られる形でロングスパートを強いられ、最後はガス欠で5着に敗れている。
ちなみに同じ8枠だったバスラットレオンは15着、アドマイヤハダルに至っては最下位の17着に大敗。やはり世代のトップが集うクラシックにおいて「大外枠」というのは、それだけで絶望的なハンデを背負うことになるのだ。
そうした常識を覆した人馬がいる。1997年に二冠を達成したサニーブライアンと大西直宏騎手だ。
100年以上の歴史を誇る競馬には時として、あらゆる常識を覆す規格外の存在が現れるが、サニーブライアンと大西騎手はまさにそんな奇跡の存在だった。
皐月賞(G1)を迎えた時点で、8戦2勝という平凡な成績だったサニーブライアン。大外の18番枠に入ったことで、いよいよ期待薄となった結果、11番人気という低評価だった。
しかし、レースでは掛かり気味に逃げたテイエムキングオーに替わってハナに立つと、そのまま圧巻の逃げ切り勝利。1981年のカツトップエース以来の二ケタ人気馬の勝利という大波乱の主役となった。
だが当時、趨勢を占めたブライアンズタイムを父に持ちながらも、母は唯一の重賞出走となるオークス(G1)で19番人気19着に敗れたサニースイフト。サニーブライアンは決してクラシックの主役を期待されるような存在ではなかった。
そんな背景もあり、陣営は「太りやすい体質だから」という理由で、弥生賞(G2)で皐月賞の優先出走権を獲得していたにも関わらず、さらにトライアルの若葉S(OP)に出走という今の競馬では考えられないローテーションを選択。さらに皐月賞を勝ったにも関わらず、ダービートライアルのプリンシパルS(OP)出走を掲げるなど、その扱いは“馬車馬”とさえ揶揄された。
そういった陣営の方針に異議を唱えたのが、主戦の大西騎手だ。大西騎手にはサニーブライアンに対する強い期待があった。何故なら、1987年の日本ダービーで22番人気ながら2着に食い込み、若き「大西直宏」の名を全国に知らしめたサニースワローの甥がサニーブライアンだったからだ。これには競馬評論家として名高い大川慶次郎氏ら、各マスコミも大西騎手の主張に同調する意見を出していた。
残念ながら「身体を張ってでも阻止するつもりだった」と語る大西騎手の主張は通らなかったものの、サニーブライアンが中間で外傷を負ったためプリンシパルSを回避。事なきを得て日本ダービーへ駒を進めている。
しかし、皐月賞の勝利をフロック視されていたサニーブライアンの評価は決して高くなかった。皐月賞に続き、またも大外の18番枠に入ったことで、さらに人気が下降。最終的に皐月賞2着のシルクライトニングが回避したため繰り上がったが、それでも皐月賞馬が6番人気という異例の低評価だった。
だが、その一方で大西騎手は18番枠に入ったことで、勝利を確信していたという。
そんな大西騎手の自信の中心となったのは、断固たるハナへのこだわりだった。戦前から逃げることを周囲に隠さなかった大西騎手は、あえて強い姿勢を示すことで同じ逃げ馬たちの心を折らせたのだ。
そこには重賞未勝利ながら4番人気に支持されるなど、当時すでに大物と名高いサイレンススズカも含まれており、鞍上の上村洋行騎手に「サニーブライアンは絶対に退かない。それでは共倒れになる」と作戦変更を迫らせたという。
絶対に逃げるのであれば、誰にも邪魔されない18番は逆にやりやすい――。覚悟した大西騎手は宣言通り、スタートから果敢にハナを奪いに行くと、17頭を従えて先頭に立った。
皐月賞馬がすんなりハナに立てば、本来ならライバルたちの警戒心は高くなる。
しかし、サニーブライアンの皐月賞勝利がフロック視されていたこと、そして何より大西騎手の戦前からの気迫が他の逃げ馬たちを諦めさせていたことで、まんまとスローペースに持ち込むことに成功。実況を行ったフジテレビの三宅正治アナの「これはもう、フロックでも、なんでもない! 二冠達成!」という絶叫と共にゴールへ飛び込んだ。
レース後、皐月賞の中山の直線を長く感じた大西騎手がダービーの東京の直線を「短く感じた」と振り返ったのは、それだけ作戦が完璧だったからだろう。皐月賞馬の評価が低かったことについて発言した「1番人気はいらない。1着が欲しい」という言葉は、今でも競馬ファンの間で語り草になっている名言の1つだ。
大外不利の常識を覆したサニーブライアンの二冠達成は、陣営の方針に異議を唱え、あえて作戦を明かすなど、一世一代の賭けに出た大西騎手がもたらした奇跡の賜物だった。

あれから24年、大西“元”騎手は競馬情報社『ワールド(WORLD競馬WEB)』に所属し、今なお予想やコラムを通じて競馬ファンに度々話題を提供している。
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G1・5勝馬グランアレグリアが中心となる今年の安田記念だが、『ワールド』はそんな大本命馬の不安情報を現場からすでにキャッチしているというから驚きだ。
先月のオークス(G1)では断トツ1番人気のソダシが馬群に沈み、日本ダービー(G1)でも単勝1.7倍だったエフフォーリアが2着に敗れるなど波乱続きの東京G1だけに、競馬ファンにとっては是が非でも手に入れておきたい情報だろう。
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