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JRA「岩田康誠効果」抜群の藤懸貴志にブレイクの兆し!? マーメイドS(G3)10番人気シャムロックヒルで重賞初制覇、16番人気で激走オークス(G1)に続き大暴れ

JRA「岩田康誠効果」抜群の藤懸貴志にブレイクの兆し!? マーメイドS(G3)10番人気シャムロックヒルで重賞初制覇、16番人気で激走オークス(G1)に続き大暴れの画像1

 20日、阪神競馬場で行われた古馬牝馬の重賞・マーメイドS(G3)は、藤懸貴志騎手のシャムロックヒル(牝4、栗東・佐々木晶三厩舎)が逃げ切りV。2着に5番人気クラヴェル、3着には6番人気シャドウディーヴァが入り、1番人気に推されていたソフトフルートは8着に敗れた。

 10番人気馬を初重賞勝利へ導いたのは藤懸騎手。

 初コンビとなったパートナーに一発回答で応え、自身にとってもデビュー11年目にして嬉しい重賞初制覇となった。また、シャムロックヒルの母ララアは、19年のサラスに続いてマーメイドS勝ち馬を輩出。オルフェーヴル産駒の姉から、キズナ産駒に替わった妹も勝利した。

「まさか僕が重賞を勝つなんて……。騎乗依頼をいただいて、感謝の気持ちで一杯です」

 当の本人も驚きを隠せない番狂わせに感無量だ。頼むから後ろから来ないでくれ……、「無我夢中」で追った先に歓喜のゴールが待っていた。

 16頭立ての芝2000m戦。最内枠からスタートを決めたシャムロックヒルは、迷いなくハナを奪った。他馬の出方を見るライバルとは関係なく、藤懸騎手はパートナーとマイペースを貫いた。2番手に付けたサンクテュエールに終始、2馬身ほどの“セーフティリード” をキープする。

 そのまま先頭で最後の直線を迎えると、内から追い上げたシャドウディーヴァ、ゴール前で猛追したクラヴェルの追撃を凌いでゴール。3着馬までがクビ、クビ差の大接戦を見事モノにした。

 また、藤懸騎手の好調ぶりも見逃せない。

 一ヶ月前のオークス(G1)では、16番人気の大穴ハギノピリナで3着に食い込み、3連単53万馬券の立役者となったのはまだ記憶に新しい。今回も10番人気の大穴で結果を出し、関係者からの評価も急上昇。これまで無名に近かった騎手が、まるで別人のような存在感だ。

「最軽量50キロのハンデも大きかったですが、藤懸騎手のペース判断もまた素晴らしかったです。直後にいた川田将雅騎手のサンクテュエールからピタリとマークされましたが、周りに振り回されることなく自分の競馬に徹しました。

クビ差で残したように、絶妙なさじ加減。あれより速くても遅くても勝ち切れなかった可能性があります。軽ハンデを活かす好判断でコース取り、仕掛けのタイミング、すべてが完璧でした」(競馬記者)

 そんなブレイクの兆しを見せた藤懸騎手にとって、触れなければならないのは岩田康誠騎手との確執である。

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 約2カ月前、「粗暴な行為、発言に及んだ」として岩田康誠騎手に14日間の騎乗停止処分が下され、前代未聞の不祥事に衝撃が走った。そして、このとき被害に遭ったのが藤懸騎手だった。

 だが、むしろこの件がきっかけといえるほどの大活躍なのだから恐れ入る。ついには初の重賞勝利まで手に入れた藤懸騎手の精神力もまた素晴らしい。これからは「穴の藤懸」としても要注意となりそうだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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