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JRAドゥラメンテの忘れ形見に「超大物」の予感!? 直線だけで強力ライバルをなで斬り、ドゥラドーレスは「幻の2歳女王」の無念を晴らせるか
7日、東京競馬場で行われた5Rの2歳新馬(芝1800m、12頭立て)は、丸山元気騎手の3番人気ドゥラドーレス(牡2、美浦・宮田敬介厩舎)が快勝。2019年のセレクトセールにおいて9936万円で落札されたベストフィーリング、マイル重賞を3勝したプリモシーンの半妹カーペンタリアら好メンバーを相手にデビュー勝ちを飾った。
「直線は素晴らしい脚を使ってくれた。課題をクリアしていけば、もっと良い馬になりそうな感じ」
レース後、コンビを組んだ丸山騎手がそう振り返ったように、まだ課題の残る中での快勝劇。粗削りなレースぶりは、これからの伸びしろを予感するのに十分な内容だった。
最内1枠1番からスタートしたドゥラドーレスのスタートはもうひとつ。出脚がつかずに後方からのレースを強いられた。道中では口を割るシーンもあり、決して行儀のいいレースをしていたとは言い難い。
しかも、逃げた馬が刻んだ1000mの通過ラップは62秒1のスローペース。好位でロスなく立ち回っていたライバルに対し、最後の直線を迎えてもドゥラドーレスはまだインの後方3番手と苦しいポジションにいた。
丸山騎手も進路を見つけられないまま右往左往したものの、残り400m過ぎでようやくVロードを見つけることに成功。1頭分のスペースが開いたカーペンタリアの外に割り込むと、そこからグングンと加速する。同馬との追い比べを制すると、先に抜け出していたベストフィーリングまでも捉えてゴール。2頭の着差こそ3/4だったが、見た目以上に余裕のある脚色で突き抜けた。
「スムーズな競馬をしていたライバルに対し、ドゥラドーレスは最内から一旦後方に下がって外を回す大きなロスもありました。最後の直線でもなかなか外に出せないなか、実質直線だけの競馬で押し切りました。
どちらかというと素質で力押ししただけの結果ですから中身は濃いですね。それに亡くなったドゥラメンテ産駒がワンツーフィニッシュしたことも感慨深いです」(競馬記者)
1頭だけモノの違いを見せたドゥラドーレスが披露した上がり3ハロンのタイムは、勿論メンバー最速の33秒4。2着に敗れたベストフィーリングが34秒1なら3着カーペンタリアは34秒0と、どちらも切れる脚を使っていた。それだけに、勝ち馬の切れ味がいかに突出していたかを証明する数字でもある。
ひとつ気になることは、出遅れ気味のスタートとなったドゥラドーレスの母がロカということだろうか。
現役時代の母は同じく芝1800mのデビュー戦を圧勝し、1番人気に推された2014年の阪神JF(G1)でスタート直後に大出遅れを喫して8着に大敗。その後も人気を集めたものの、2勝目を挙げられないままターフを去って繁殖入りした過去がある。
圧巻のデビュー勝ちを演じたドゥラドーレスは、母の届かなかったG1タイトルを手にすることが出来るだろうか。課題克服の懸かる次走のスタートにも注目したい。
(文=高城陽)
<著者プロフィール>
大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。
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