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JRA阪神JF(G1)武豊「26年未勝利」はウォーターナビレラに大誤算!? 最後の勝利は3戦連続レコードで制した天才少女

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武豊騎手

 12日、阪神競馬場で行われる阪神JF(G1)。この2歳女王決定戦の優勝馬から多くの名牝が誕生し、翌年のクラシックを沸かせてきた。昨年の1着ソダシが桜花賞(G1)、3着ユーバーレーベンがオークス(G1)を制したように、注目度の高いレースである。

 今年の出走メンバーで最も人気を集めそうなのは、デビューから3戦無敗で歩を進めたウォーターナビレラ(牝2、栗東・武幸四郎厩舎)だろう。

 8月札幌の芝1500m戦を吉田隼人騎手とのコンビでデビュー勝ちを飾ると、続く10月中山のサフラン賞(1勝クラス)で連勝を決めた。この2戦はいずれも6番人気と評価は高くなかったものの、武豊騎手と初コンビで挑んだファンタジーS(G3)は、2番人気で快勝した。ここへきてようやく実力に人気が追いついてきた印象だ。

 また、同馬を管理する武幸師は、武豊騎手の弟で元JRA騎手でもある。もし勝利すれば、調教師に転身した弟との兄弟タッグでG1制覇ともなり、この快挙を期待する関係者やファンも多いに違いない。

 そして舞台は桜花賞と同じ阪神の芝1600mでもあり、現役最多の5勝を誇る桜花賞男・武豊ならあっさり決めてしまう可能性も高そうだ。1989年シャダイカグラ、93年ベガ、94年オグリローマン、98年ファレノプシス、2004年ダンスインザムードで挙げた勝利は、まさに「天才ここにあり」を印象付ける好騎乗でもあった。

 その一方で2歳G1となると、大の得意にしている桜花賞とは、全くの正反対といえるほど苦戦が続いていることにも触れなければならない。

 一部で衰えの声が囁かれている現在こそ、かつて天才と呼ばれた男の“マジック”を目にする機会が少なくなったとはいえ、当時は全盛期といっていい時期。ところが、最後の勝利はなんと94年のヤマニンパラダイスだった。あれから26年もの年月が経ちながら、阪神JFの勝利から遠ざかっているのだ。

 同馬の父はダンジグ、母は米G1を2勝したアルセアを持つ世界的な超良血馬。圧倒的1番人気に推された新馬戦を、武豊騎手とのコンビで芝1200mをレコード勝ちした逸材でもあった。

 続くいちょうS(OP・現サウジアラビアRCの前身)でも牡馬相手に2戦連続のレコード勝ち。2戦無敗で迎えた阪神3歳牝馬S(G1・JFへの改称前)では、単勝オッズ1.2倍の大本命に応えて3連勝している。骨折による休養を挟んで以降は低迷したものの、デビューから3戦連続レコード勝ちした外国産馬の姿に競馬ファンは驚愕した。

「ヤマニンパラダイスの同世代には、エイシンバーリンやゴーゴーナカヤマなどもいましたね。私事ですけど娘のヤマニンアルシオンが、10番人気で穴を開けた03年の阪神JFでは万馬券を取らせてもらいました。

話は戻りますけど、あの武豊騎手がこれほどまで長い間、2勝目を挙げられていないことには驚きです。牡馬の朝日杯FS(G1)も未勝利なように、2歳G1との相性は決して良くないですね」(競馬誌ライター)

「競馬七不思議」のひとつといわれる武豊騎手が未勝利の2歳G1は、朝日杯FSとホープフルSの2つ。JRA全G1勝利という前人未到の大記録を達成するためにも、勝ち負けの期待が大きいウォーターナビレラと阪神JFを優勝し、ここで弾みをつけておきたいところだ。

(文=高城陽)

<著者プロフィール>
 大手新聞社勤務を経て、競馬雑誌に寄稿するなどフリーで活動。縁あって編集部所属のライターに。週末だけを楽しみに生きている競馬優先主義。好きな馬は1992年の二冠馬ミホノブルボン。馬券は単複派で人気薄の逃げ馬から穴馬券を狙うのが好き。脚を余して負けるよりは直線で「そのまま!」と叫びたい。

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