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JRA 武豊「今後が楽しみです」あの逸材が年末のホープフルS(G1)を回避……それでも僅かに残された「年内G1完全制覇」の可能性

11月の京都2歳S(G3)で6着に敗れたトゥデイイズザデイ(牡2歳、栗東・池江泰寿厩舎)。引き続き武豊騎手とのコンビで、今月28日に中山競馬場で開催されるホープフルS(G1)への参戦が予定されていたが、登録を見送り。同レースを回避することが分かった。
同馬は今年の日本ダービー(G1)を勝ったシャフリヤールと、新馬戦でタイム差なしの接戦を演じたヴィヴァンの半弟。父がハーツクライからディープインパクトに替わった本馬は、9月の新馬戦を快勝後、乗っていた武豊騎手に、「能力を感じる。今後が楽しみです」と言わしめたほどの逸材だ。
前走でもその素質を買われて1番人気に支持されたが、スタートで出遅れると、最後方からの競馬となり6着。武豊騎手はレース後、「ゲートは仕方ないにしても、3コーナーが痛かったです」とコメント。まさかの不完全燃焼に肩を落としていた。
「スタートの出遅れは、すぐ隣でチャカついていたライラックの影響もあったかもしれません。3コーナーでは、つまづいた馬の煽りを受けてハミが抜けてしまうアクシデント。勢いがついたところだっただけに、これが致命傷となってしまいました。
それでも最後は6着まで差を詰めてきたあたりに、能力の片鱗を感じさせました。勝ち馬のジャスティンロックは新馬で負かしている相手でもあり、決して力負けではなかったと思います。それだけに、ホープフルSでは巻き返しが期待されていましたが、やや残念な回避となってしまいそうです」(競馬誌ライター)
初黒星を喫してしまったとはいえ、道中では致命的な不利を受けており、評価を下げる必要はなさそうである。しっかりと充電期間を経てから、またターフに戻ってくる同馬の姿を期待して待ちたいところだ。
なお同馬が回避したことで、武豊騎手はアスクワイルドモア(牡2歳、栗東・藤原英昭厩舎)とのコンビでホープフルSへの参戦が想定されている。
今年の千葉サラブレッドセールでドーブネに次ぐ2番目の高額で取引された期待馬は、7月の函館開催でデビュー。初勝利を挙げるまでに3戦を要したが、続く札幌2歳S(G3)では勝ったジオグリフに4馬身の差をつけられたとはいえ、2着に健闘した。今回はそれ以来、約4ヶ月ぶりの出走となる
「ホープフルSは、10月のサウジアラビアRC(G3)を勝って2戦2勝のコマンドラインが1番人気になることが想定されています。ただ、こちらはこれまで1600mのレースしか使われておらず、また520キロを超える大型馬でもあるため、2ハロンの距離延長がカギとなりそうです。
その他、オニャンコポンやジャスティンパレスといった馬たちは、実績的にはアスクワイルドモアとそれほど差はありません。トゥデイイズザデイの回避は残念でしたが、アスクワイルドモアにもチャンスがないわけではありません。キズナ産駒のため、力のいる暮れの中山の馬場も合うと思われます」(同)
先週末の阪神JF(G1)をウォーターナビレラで敗れ、G1連敗記録が43に伸びてしまった武豊騎手。ただ、3着だったとはいえ昨年のホープフルS以来、約11ヶ月ぶりにG1で馬券に絡んだのは、復調気配と見ていいだろう。
今週の朝日杯FS(G1)には、アイビーS(L)を勝った無敗の有力馬ドウデュースがスタンバイ。年内でのJRA・G1完全制覇の可能性もまだわずかに残されている。レジェンドの巻き返しに期待したいところである。
(文=冨樫某)
<著者プロフィール>
キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。
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