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JRA 有馬記念(G1)メロディーレーン「当確」は熱烈ファンの後押しに秘密!? タイトルホルダーと姉弟共演が実現したワケ

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メロディーレーン

 26日、中山競馬場では暮れのグランプリ有馬記念(G1)が行われる。

 世代を問わぬドリームレースには、ファン投票で歴代最多票数を獲得した1位のエフフォーリア、同2位のクロノジェネシスなど、フルゲート16頭を超える17頭が登録をしている。

 ファン投票は夏のグランプリである宝塚記念(G1)と年末の有馬記念を対象に、年2回行われている。そして、出走登録馬の中で投票数上位10頭へ優先出走権が与えられる。「ファンあっての競馬」であるため、多数の投票数を得た競走馬の関係者は、誇りに思えるだろう。

 ただ、一方で上位へランクインしても、与えられるのはグランプリへの優先出走権のみ。元々グランプリを照準に定めていない馬の陣営からすれば、ファン投票による実益はない。またファン投票で上位に入る馬は、大レースを制するなどの実力馬ばかりで、既に有馬記念の出走可能な賞金を稼いでいる場合が多い。

 ファン投票で上位に入っても、対象となる馬が出走しないケースも珍しくないが、今回は機能しそうだ。本来であれば、獲得賞金的に抽選対象となるメロディーレーン(牝5歳、栗東・森田直行厩舎)が全体の24位、出走登録中9位にランクインし、ファン投票の恩恵で優先出走権を得たのだ。

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タイトルホルダー 撮影:Ruriko.I

 メロディーレーンはJRA史上最小馬体重勝利のレコードホルダーで、半弟に今年の菊花賞馬でファン投票3位のタイトルホルダーがいる。長らく条件馬の身であったが、前走の古都S(3勝クラス)で晴れてオープン馬の仲間入りを果たした。

 ただ、メロディーレーンも格上挑戦でオープンクラスの実績はあるが、出走の当確までには至っていない。そのため、エブリワンブラックと並んで出走登録馬の中でもっとも収得賞金が少なく、抽選対象であった。

 メロディーレーンは今夏に京都競馬場主催の「アイドルホースオーディション」で、予選1位、本選2位へ入るなど現役馬ではファンの多い馬だった。しかし、この投票は1日1回投票できるルールであるため、期間内であれば1人で何度も投票が可能だ。対して、有馬記念ファン投票は1人1回が原則だ。多くの人々から支持を得なければ、上位へ入るのは難しい。

 そこでメロディーレーンをどうしても有馬記念へ出走させたい一口馬主の出資者や、同馬のファンが中心となってインターネットなどで競馬ファンへ投票を呼びかける活動を行った。

 この活動には、同馬のファンを公言する直木賞作家の馳星周氏なども賛同し、ネット上で大きな話題を呼んだ。その影響もあって、メロディーレーンは数いる現役馬の中で24位と高い順位へ入れたのではないだろうか。

 この後も大きなアクシデントなく、無事に26日を迎えることが叶えば、兄弟揃って年末のグランプリへ出走することになる。兄弟一緒にファン投票以上の順位を勝ち取ることに期待したい。

(文=坂井豊吉)

<著者プロフィール>
全ての公営ギャンブルを嗜むも競馬が1番好きな編集部所属ライター。競馬好きが転じて学生時代は郊外の乗馬クラブでアルバイト経験も。しかし、乗馬技術は一向に上がらず、お客さんの方が乗れてることもしばしば……

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