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JRA「ショックからいまだに立ち直れていません」あの名物アナが「馬名間違え事件」についてコメント。来年クラシックの主役にまさかの黒歴史
2021年も、残り1週間を切った。競馬界では26日に有馬記念(G1)、28日にはホープフルS(G1)が行われる。さらに29日には南関東の東京大賞典(G1)も残っており、競馬ファンには例年通り慌ただしい年末が待っている。
そんななか、『netkeiba.com』の自身のコラム『競馬最前線』で、この1年間を振り返ったのがフリーアナウンサーの矢野吉彦氏だ。
競馬ファンの間では、土曜日午後にテレビ東京で放送されている「ウイニング競馬」の実況担当として、なじみ深い名物アナウンサーでもある矢野アナ。例年なら「私の競馬10大ニュース」として年末にその年のトピックを10個取り上げているこのコラムだが、今年は「コロナ禍中でいろいろな制約を受けて」、10個の選定にも苦労したようだ。
今年は「私の競馬“重大”ニュース」と題して、矢野アナが真っ先に挙げたのが「1年半以上にわたって現場実況から遠ざかっていた」ことによる苦労だ。現場ではなく、モニター実況に慣れきってしまったことで思わぬ“副作用”もあったという。
「現場復帰後は、双眼鏡、モニター、肉眼と視線を動かすタイミング」をうまくつかめなかったという矢野氏。自身を戒めるようにあの「東スポ杯馬名間違え事件」を振り返った。
まだ記憶に新しいファンも多いだろう。先月11月に行われた2歳馬による出世レースの一つ、東京スポーツ杯2歳S(G2)。今年からG2に格上げされ、注目度も高かった。

このレースで1番人気に応えたのが、来年の牡馬クラシック戦線を見据えるイクイノックス(牡2歳、美浦・木村哲也厩舎)だった。C.ルメール騎手を背に道中後方で脚をためると、東京の長い直線を鋭く伸びて、2馬身半差の完勝劇を収めた。
土曜日のメインで行われたこのレース。もちろん矢野アナも『ウイニング競馬』内で実況を担当していた。
そして、矢野アナが痛恨のミスを犯してしまったのは最後の直線。大外から迫り来る「イクイノックス」をなんと、「イクノイックス」と呼んでしまったのだ。しかも、それが勝ち馬だっただけに、ゴール前では「イクノイックス」を連呼する羽目になり、余計に悪目立ちしてしまった……。
実はこのレース前、矢野アナは「『これは間違えそうだな』と思って、要注意の文字を赤マルで囲んでおいた」という。にもかかわらず「喋り始めたら間違っていることに全く気がつかなかった」ようだ。
実況アナとして絶対にしてはいけないミスの一つだが、かつて「イクノ」冠名があったことも影響したかもしれない。SNSなどでは、「俺もイクノイックスだと思っていた」というファンも少なくなかった。かくいう筆者もデビュー戦前までは「イクノイックス」だと思い込んでいたのだが……。
矢野アナは「ハッキリ言って、このショックからいまだに立ち直れていません」と1か月以上前の出来事が今も尾を引いているようだ。それでも不慣れなコロナ禍での実況で「何とか状況を打開しなければと奮闘しています」と前を向いた。
このミスを糧に、矢野アナの更なる活躍、名実況に期待したい。
(文=中川大河)
<著者プロフィール>
競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。
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