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JRA 弥生賞(G2)「最多7勝」の一方で……ディープインパクト軍団の勢いに翳り?

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 6日に中山競馬場で行われた弥生賞ディープインパクト記念(G2)。勝ったのは、出走した11頭の中で唯一のディープインパクト産駒・アスクビクターモアだった。

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 ディープインパクト産駒はこれで通算7度目の弥生賞制覇。父サンデーサイレンス産駒の6勝を超えて、1984年以降では単独トップに躍り出た。

 しかも、2016年から2020年まで5年連続の優勝を果たしており、昨年は産駒の出走自体がなかったということで、出走機会という観点で見ると6連覇になる。

◆弥生賞を勝ったディープインパクト産駒
2013年 カミノタサハラ
2016年 マカヒキ
2017年 カデナ
2018年 ダノンプレミアム
2019年 メイショウテンゲン
2020年 サトノフラッグ
2022年 アスクビクターモア

 こうなると来年以降にも期待がかかってくるが、今年デビューする2020年産がラストクロップとなる。2019年の種付けシーズン中に首を痛めてしまったディープインパクトは、その年の夏に急死。種付けできたのがわずか24頭で、そのうち日本で血統登録されている馬は6頭しかいない。

 ここから最後の大物の出現を期待するのは、いくら稀代の名種牡馬とはいえハードルが高いだろう。

 そこで、実質ラストクロップと言ってもいいかもしれない今年の3歳世代の成績を見てみると、ここまで出走頭数79に対して勝馬頭数は41。勝馬率は年々低下しているとはいえ、それでも50%台を保っているのはさすがだ。

 重賞も昨年10月のサウジアラビアRC(G3)をコマンドラインが制すと、暮れのホープフルステークス(G1)はキラーアビリティが快勝。つづいて弥生賞もアスクビクターモアが勝って、これでこの世代の重賞3勝目。2歳G1ウィナーも輩出するなど、クラシック戦線を盛り上げてくれそうな逸材がしっかりと頭角を現している。

 一方で、気になる点もある。名前を挙げた重賞勝ち馬はすべて牡馬であるということ。牝馬路線でディープインパクト産駒の存在感が目立っていないのだ。

存在感が薄いディープインパクト産駒の牝馬

 5日に阪神競馬場で行われた桜花賞トライアルのチューリップ賞(G2)でも、ディープインパクト産駒は4頭が出走して最先着はルージュスティリアの6着。この世代の牝馬における重賞成績は【0-0-0-12/12】となっていて、重賞勝利どころか、馬券に絡んだ馬もいない。

 牝馬三冠路線のひとつ目・桜花賞が4月10日に迫る中、少ないチャンスをモノにしてG1戦線に名乗りを上げる馬は現れるのか……。13日に阪神競馬場で開催されるフィリーズレビュー(G2)で、この嫌な流れの打破に挑むのがマイシンフォニー(牝3歳、栗東・松永幹夫厩舎)だ。

 2019年の京都2歳S(G3)を制したマイラプソディの半妹にあたり、2020年のセレクトセールでは、この世代のディープインパクト産駒牝馬で最高額となる2億6400万円で取引された注目株。勝ち上がりまでは4戦を要したものの、デビューからの3戦はいずれも渋った馬場での戦いを強いられた。今年2月にはじめて良馬場のレースに臨むと一発で勝ち上がった。今回は未勝利勝ちからの重賞挑戦に加え、初の1400m戦と未知な部分も多いが、良馬場ではまだ底を見せていないだけに、大きな注目を集めそうだ。

 また、フィリーズレビューと同日に中山競馬場で行われるアネモネS(L)に登録があるのがウィズグレイス(牝3歳、美浦・国枝栄厩舎)だ。未勝利勝ちが東京で芝2000mの2歳日本レコードを叩き出す圧巻のパフォーマンスだったこともあり、前走のセントポーリア賞(1勝クラス)は単勝1.4倍の支持を集めたが、結果は2着に敗戦。しかし、先着を許したのはドゥラドーレスで、自身の走破タイムは1分46秒2と決して悲観するものではなく、国枝調教師も「勝った馬が強かった」と前を向いた。

 こちらも新馬戦で敗れた中山へのコース替わりに加えて、初めての1600m戦という距離短縮などの課題だけでなく、デビュー戦から3戦連続で手綱を取っているC.ルメール騎手がコロナ陽性で先週の騎乗を取りやめている点も気がかり。懸念点は少なくないが、無事に本番の切符を掴み取ることができるだろうか。

 そして最後に、チューリップ賞で敗れたルージュスティリアについても触れておきたい。残念ながら6着という結果で桜花賞の権利を得ることはできなかったが、昨年8月の新馬戦以来で7カ月ぶりのレースだったことに加え、スタートで大きく出遅れて後方からの競馬に。それでも、最後はメンバー最速タイの33秒9の脚を使って差し込んできているように、能力の高さは見せつけた。

 レース後には元ジョッキーの安藤勝己氏も「これは走ってくるよ。ここから藤原厩舎のお手並み拝見やね」と自身のTwitterでつぶやいたように、素質は世代上位のものを秘めている。立て直して二冠目のオークスに間に合わせることができるか、こちらも動向を注視する必要がありそうだ。

(文=木場七也)

<著者プロフィール>
29歳・右投右打。
本業は野球関係ながら土日は9時から17時までグリーンチャンネル固定の競馬狂。
ヘニーヒューズ産駒で天下を獲ることを夢見て一口馬主にも挑戦中。

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