JRA「超新星」出現にスターズオンアースら桜花賞組も戦々恐々!? 川田将雅×中内田充正アートハウスがオークス(G1)最有力候補へ
10日、阪神競馬場で行われた忘れな草賞(L)は、1番人気のアートハウス(牝3歳、栗東・中内田充正厩舎)が勝利。桜花賞(G1)当日に5月のオークス(G1)へ向け、大きな一歩を踏み出した。
ここ10年の勝ち馬から2015年のミッキークイーン、2019年のラヴズオンリーユーと2頭のオークス馬を輩出している忘れな草賞。そんな出世レースに、今年も3歳牝馬の勢力図を揺るがす勝ち馬が現れたのかもしれない。
8頭立て、芝・2000mのレース。デビュー2戦は2番手からの競馬だったアートハウスだが、この日は逃げ馬集団を見る形の4番手から。管理する中内田調教師が「ハミをかんで思った以上に走らなかった」と話した前走は、序盤から舌を出すなど幼さを見せたが、約4か月ぶりのレースとなったこの日は落ち着いて走れていた。
ハナを切ったグランスラムアスクが後続を離して飛ばす展開となったが、前半1000m通過は61.6秒のスローペース。3、4コーナーで馬群が一気に凝縮されると、最後は瞬発力勝負になった。
「とてもいいリズムで、この馬本来の走りができました」
レース後の川田将雅騎手のコメント通り、ここからはまさにアートハウスの独壇場だった。前を行く馬の間をかち割るように馬群を突破すると、あっという間にライバルたちを置き去りに。最後は2着セルケトに3馬身をつけてのゴール。着差以上の力の差を感じさせる圧勝劇だった。
「母が秋華賞(G1)2着のパールコードという、中内田厩舎ゆかりの血統馬。陣営の期待も高い馬ですが、それにしてもここではレベルが違いましたね。
前走のエリカ賞(1勝クラス)では途中でハミを噛むなど、川田騎手が『競馬にならなかった』と言うほど課題の残る内容でしたが、約4か月間隔を開けたことで確かな成長がうかがえました。今日の走りを見る限り2400mもまったく問題なさそうですし、5月のオークスでの最有力候補に挙がる1頭だと思います」(競馬記者)
また、同日に行われた桜花賞では、7番人気のスターズオンアースが勝利。1番人気のナミュールや、2歳女王サークルオブライフなどの有力馬が敗れたことで、今年の3歳牝馬クラシック戦線はますます混沌を深めた印象だ。
それだけに、この日のアートハウスの走りは、他の陣営にとってもより大きなインパクトになったに違いない。
気になるオークス参戦について、中内田調教師は現時点で「選択肢の1つです」と話すに留めているが、仮に参戦が決まれば3歳牝馬の勢力図を一気にひっくり返す可能性さえ感じさせたアートハウス。遅れてきた「超新星」の動向は、今後ますます大きな注目が集めることになりそうだ。
(文=銀シャリ松岡)
<著者プロフィール>
天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。
PICK UP
Ranking
5:30更新- 田辺裕信「痛恨ミス」に降板を期待する声も浮上?超大物馬主が「何やってんだよー」のご立腹…一石投じたファンとのやり取りに注目集まる
- 「G1馬5頭」でも盛り上がりを欠く今年の大阪杯…ドウデュース、リバティアイランド登場も国内は閑古鳥…いよいよ「最弱世代」疑惑は確信レベル?
- C.ルメール「12戦全敗」で連覇に審議ランプ点灯?ライバル川田将雅は7勝の猛チャージ…ドバイワールドカップデーで注目の直接対決
- 大阪杯は最強5歳世代に注目!イクイノックス、ドウデュース、アスクビクターモア、ジャスティンパレスを【完封】したジオグリフに復活の予感!
- 【大阪杯】ノーザンファームの「締め出し作戦」が大成功?フルゲート16頭に11頭の大攻勢…「幻の1番人気候補」が無念の門前払い
- 皐月賞馬サートゥルナーリア×桜花賞馬ハープスターで「シーザリオ×ベガ」の超名牝系タッグ! 2024年新種牡馬筆頭は「第二のスワーヴリチャード」を許さない?
- ダービー「当確級」の逸材が皐月賞参戦!過去にキズナ、シャフリヤールらが条件クリア、浜中俊VS坂井瑠星の「第2ラウンド」も勃発?
- 「競馬の神様」は実に意地悪だ!キャプテン渡辺のWIN5あるある…「これだけはやめてね」という相手が異常な確率で来る問題【徒然なる神のくず競馬トーク】
- 【大阪杯】エフフォーリア、タイトルホルダー引退でも最強世代に存在感!1週前追い切りから豪快リハ…酒井学ステラヴェローチェに絶好チャンス
- 【ドバイターフ(G1)展望】武豊×ドウデュース「凱旋門賞制覇の夢」に向けて仕切り直し!ロードノースの4連覇を阻んで“夢”実現へ
関連記事
JRA「未完の大器」プログノーシスが3連勝で宝塚記念(G1)も視野!? 川田将雅「まだまだ」も“異次元の末脚”で先週・大阪杯のタイム上回る
JRA 戸崎圭太「単勝1.6倍」桜花賞(G1)悪夢の敗戦から7年、武豊「一瞬、勝てると」120点回答に絶賛の嵐! まるで“別人”川田将雅「制裁連発」に焦りの影!? 【週末GJ人気記事ぶった斬り!】
JRA川田将雅「一度も勝てなかった」大本命が苦しい立ち位置、吉田隼人と同期の絆が話題も…… 競馬学校時代「20期エース」の今
JRA川田将雅「制裁連発」に焦りの影!? フェアプレーに定評もまるで別人、トップジョッキーに異例の事態
JRA「あまりに人気し過ぎてかわいそう…」川田将雅の“弱気”発言でも止まらない過剰人気。ダービー出走が絶望的と化す“包囲網”で「2億円ホース」痛恨の敗戦