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JRA横山武史の「おさがり」から天敵に格上げ、タイトルホルダーが暴露したエフフォーリアの弱点…ライバル2頭が激突する秋の舞台は?

阪神競馬場で先週末に行われた宝塚記念(G1)は、横山和生騎手が騎乗したタイトルホルダーの圧勝で幕を閉じた。
前走の天皇賞・春(G1)を7馬身差で楽勝した勢いそのままに、春のグランプリでも2馬身差のレコード勝ち。陣営は秋の凱旋門賞(仏G1)への挑戦を表明し、名実ともに現役最強馬として世界最高峰の舞台を視野に入れる。
「世界は甘くないと思いますが、一緒に頑張って僕も成長しなきゃなと思います」
3つ目のG1タイトルを手にして挑む夢の舞台でも、鞍上は外国人騎手ではなく横山和騎手の続投が濃厚。近2走でほぼ完璧な騎乗を見せたとはいえ、「勝って兜の緒を締めよ」といったところだろうか。
これに対し、一時期の低迷から瞬く間にトップジョッキーへの階段を駆け上がった兄の姿に、複雑な想いを抱えているのが弟の横山武史騎手かもしれない。
横山武史の「おさがり」から天敵に格上げ
何しろタイトルホルダーはかつて自身が菊花賞で初G1勝利をプレゼントした相手。初コンビとなった弥生賞ディープインパクト記念(G2)で優勝した際、皐月賞(G1)に向けた質問に「えー、本番はまだこれからですし、あの……」と言葉を詰まらせ、最後には「ちょっと難しいですね、その質問は」と苦笑いをするシーンもあった。

陣営からラブコールがあったことは確かだが、歯切れの悪い回答となった背景には意中の相手であるエフフォーリアの存在があったからに他ならない。
実際に皐月賞を圧勝し、日本ダービー(G1)はシャフリヤールにハナ差2着と不覚を取りはしたものの、天皇賞・秋(G1)でコントレイルやグランアレグリアといった最強クラスを相手に快勝。有馬記念(G1)でも菊花賞馬となったタイトルホルダーを一蹴して見せた。
エフフォーリアが年度代表馬に選出された当時、現役最強馬であることに異を唱えるファンはいなかったに違いない。
しかし、最強コンビの歯車に狂いが生じたのが、単勝1.5倍の断然人気を背負いながらこれといった見せ場もなく9着に敗れた今年の大阪杯(G1)だ。1週前の追い切りから武史騎手が動きに不満を漏らしたように、決して順調とはいえない臨戦過程。輸送の関係で金、土曜と乗れなかった影響もあっただろうが、王者としてはあまりにも不甲斐ない敗戦だったといえる。
巻き返しを期した宝塚記念を前に陣営はブリンカーの装着を試み、エフフォーリアも抜群の追い切りを披露。これを見た各メディアはブリンカーで激変したと一斉に報じ、それを信じたファンが大勢いたことも、最後までタイトルホルダーに1番人気を譲らなかった理由のひとつだろう。
結果は周知の通り6着に敗れたわけだが、宝塚記念と大阪杯の敗戦をどちらも本調子になかったと論じるには少し違和感を覚えたのも事実である。
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