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JRA「ブラストワンピース全弟」デビューに池添謙一も心中複雑!?異例の謝罪から約半年、七夕賞(G3)が引き離した運命の悪戯
7月に入り函館に加え、福島、小倉開催が始まり、本格的な夏競馬を迎えた昨今。連日のように、今年も多くの2歳馬が続々とデビューを果たしている。
今週末も期待の2歳馬たちが初戦を控える中、10日に行われる函館芝1800mの新馬戦に出走予定のブラストウェーブ(牡2、美浦・大竹正博厩舎)に大きな注目が集まっている。
それもそのはず、同馬は2018年の有馬記念(G1)を制したブラストワンピースの全弟。管理する大竹調教師も以前から、「同じ時期の比較では(兄より)完成度が高そうな印象」と高く評価。それだけにファンの期待が膨らむのも当然ともいえるだろう。
当初は、皐月賞馬ジオグリフが昨年初陣を飾った宝塚記念(G1)前日の東京芝1800mでのデビューを予定していたが、突破率80%の抽選に落ちる悲運に見舞われて出走が叶わず。その際に川田将雅騎手が騎乗予定だったが、今回函館デビューにスライドしたことで横山和生騎手が鞍上を務めることになった。
思い返せば今年1月、兄のブラストワンピースが現役から引退。その後は「種牡馬」として第2のキャリアを歩むかと思われたが、所属するシルクホースクラブからの発表は「乗馬」という驚きのものだった。

これに対し反応したのは、現役時代に自身が跨って有馬記念を制するなど、デビューから主戦を務めていた池添謙一騎手。「有馬記念(の勝利)だけでも種牡馬になれると思っていました」「ダービー、菊花賞、大阪杯と自分が上手く乗れば勝ててたんじゃないかと…そうすれば種牡馬としての道があったのにと…申し訳ない気持ちでいっぱいです」と当時自身のインスタグラムを通じて悲痛な想いを綴っていた。
七夕賞が引き離した運命の悪戯
「ブラストウェーブが抽選落ちによって函館デビューに切り替わった際は、函館を主戦場としている池添騎手も鞍上候補として名前が挙がったはずです。
ですが、池添騎手はたまたまこの日福島の七夕賞(G3)のヒートオンビートに騎乗するため函館には不在。仮にブラストウェーブの騎乗依頼が来ていたとしても、ヒートオンビートは先日の宝塚記念を除外されて回ってきている経緯がありますから、こちらを優先せざるを得なかったでしょう。
しかし、兄ブラストワンピースの現役時代を知るファンとしては、池添騎手とのコンビを見たかった想いもあるでしょう。幸か不幸かわかりませんが、宝塚記念除外がなければ函館でブラストウェーブに乗っている可能性もあったかもしれません。『運命の悪戯』でしょうか……」(競馬誌ライター)
そんななか、このチャンスを活かしたいのは鞍上を任された横山和騎手だろう。シルクレーシングといえば、期待馬のデビュー戦を函館ならC.ルメール騎手や横山武史騎手に委ねるケースも多々あるが、タイトルホルダーで先日の宝塚記念を制するなど鞍上のここ一番での勝負強さが高く評価されての抜擢かもしれない。
また、先週の3日には同舞台で行われた巴賞(OP)で姉のホウオウピースフルが2年8か月ぶりとなる勝利を挙げ、弟の初陣へいい流れを作ってくれている。
当初より遅れたもののようやく辿り着いたデビュー戦。兄を超えてこの血筋を繋ぐためにも今後の活躍に期待は大きい。
(文=ハイキック熊田)
<著者プロフィール>
ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?
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