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藤沢和雄の秘蔵っ子に存在感、「天地人」揃った初勝利

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杉原誠人騎手

 7月31日の新潟メイン・アイビスサマーダッシュ(G3)を制したのは、7番人気の伏兵ビリーバー(牝7、美浦・石毛善彦厩舎)。フルゲート18頭で争われた夏の名物重賞を14番手の後方から差し切り勝ち。直線1000mの舞台を考えると、2着シンシティに1馬身差の勝利はほぼ完勝といっていいだろう。

 会心のレース運びで初重賞勝ちを決めた7歳牝馬だが、同馬の主戦を任されている杉原誠人騎手にとっても、これがデビュー12年目にして初の重賞勝ちとなった。

「枠順が良かったですし、いつも以上にスタートも速くて理想通りのポジションが楽に取れました」

 レースをそう振り返った杉原騎手の言葉通り、何もかもがうまくハマった今回の勝利だが、勝利の美酒に酔った鞍上にとっても大きな意味のある勝利だった。2011年に騎手デビューの杉原騎手は今春まで関東の名門・藤沢和雄厩舎に所属。師の引退でフリーとなった1年目に、これまで手が届かなかった重賞を勝てたのだから、今後もフリーで続けていく大きな自信となっただろう。

「天地人」揃った初勝利

 ただ、パートナーのビリーバーと杉原騎手にとって、今年のアイビスサマーダッシュは、何もかもが理想的だったことにも触れておかなくてはならない。一般的に天の利、地の利、人の和のことを「天地人」と表現するが、今回の杉原騎手はそのすべてが揃っていたといえる。

 実際、陣営が危惧していた抽選を見事にクリアする幸運に恵まれ、発表された枠順も外枠が絶対的に有利とされる千直で8枠16番の絶好枠を引けた。後ろから末脚を伸ばすタイプだけに、外枠を引けても肝心の進路を確保できなければ意味がないところだが、勝負所で綺麗に前が開けたお陰で、末脚を思う存分に繰り出すことができた。

 そこへきてコンビを組む人馬も千直の舞台は、これが7度目の挑戦と経験豊富。ここまで6戦のトライアンドエラーの集大成で最高の結果を残したという訳である。

 レース後のコメントでは、「抽選に入ったことで運を使ってしまったかなと思いました」と振り返った杉原騎手だが、ビリーバー陣営も「今日は凄く仕上がりが良かった」とコメントしたように申し分のない出来。「上手く行くときはこんな風にうまく行くのですね」と驚きを隠せなかった石毛師だが、賞金加算に成功したことにより、「これで今後は好きなレースを使えるのが嬉しいですね」と喜んだ。

「例年ほど他馬が外に執着しなかったのもビリーバーに好材料でした。昨年は1頭だけだった内の馬が今年は4頭。開幕週の新潟が、レコードを連発した夏の小倉に引けを取らない高速馬場だったため、内を通っても善戦可能と判断したのでしょう。前が塞がったら終わりの差し馬としては助かりましたね。

レース映像を見ても、スタートしてすぐに外に移動すると、外ラチ沿いを確保した後は前が空くのを待つだけ。距離のロスも最小限で済ませています。14番人気で3着に食い込んだロードベイリーフと同じように後ろから行くタイプでしたが、こちらは3枠5番の内。外に持ち出すまでのロスが勝ち馬との明暗を分けた格好です」(競馬記者)

 その一方で、上位に入線した顔触れを確認すると1着16番、2着17番、3着5番、4着18番の極端な結果。8枠3頭があわやワンツースリーだったのだから、外枠の馬がいかに有利だったかが伝わる。完勝したビリーバーといえども、もし内枠に入っていたら、結果も変わっていた可能性がある。

 好騎乗を見せた杉原騎手の初重賞勝ちは、非常に素晴らしかったとはいえ、千直の外枠に好走条件が揃っていることは周知の事実。枠順がここまでレース結果に影響を及ぼしていることを考えると、いよいよ外の馬しか買えない条件となってしまった感がある。

 9月1週まで開催がある夏の新潟は、まだまだ始まったばかり。千直条件のレースは今後も予定されているだけに、多少人気がなくても外枠の馬を狙い撃つことで、思わぬ高配当にありつけるかもしれない。

(文=黒井零)

<著者プロフィール>
 1993年有馬記念トウカイテイオー奇跡の復活に感動し、競馬にハマってはや30年近く。主な活動はSNSでのデータ分析と競馬に関する情報の発信。専門はWIN5で2011年の初回から皆勤で攻略に挑んでいる。得意としているのは独自の予想理論で穴馬を狙い撃つスタイル。危険な人気馬探しに余念がない著者が目指すのはWIN5長者。

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