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タイムオーバー11頭救出の「21馬身差」衝撃レコード!? 今村聖奈にG1騎乗もたらした怪物候補のド派手デビュー!

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今村聖奈騎手 撮影:Ruriko.I

 とんでもない怪物候補が現れたのかもしれない……。

今村聖奈にG1騎乗もたらした怪物候補

 20日、小倉競馬場で行われた6Rの2歳新馬は、1番人気ヤマニンウルス(牡2、栗東・斉藤崇史厩舎)が2着に大差をつける圧勝。鞍上の今村聖奈騎手にG1騎乗が可能となる通算31勝目をもたらす圧巻のデビュー勝ちだった。

「強い走りでした」

 鞍上も舌を巻いた15頭立てダート1700mの一戦。真ん中8番枠からポンと好スタートを決めたヤマニンウルスは、道中で2番手を追走する。4コーナー手前から楽な手応えで早くも先頭に躍り出ると、そこからは後続を突き放す独壇場。残り100mを切ってからは、鞍上も手綱を抑えるほどの余裕を見せる、まさに大楽勝だった。

 勝ち時計1分44秒3は、従来の2歳レコードをコンマ5秒も上回る好タイム。まだまだ余力ある勝利だっただけに、ポテンシャルの高さは計り知れないものがあるだろう。

 また、2着ゴライコウにつけたタイム差は何と「4秒3」にも及んだ。これは、グレード制が導入された1984年以降のJRA平地レースでは最大着差。1986年にツキノオージャが記録した「3秒6差」を大きく更新したのだ。

 着差が10馬身を超える場合は一律して「大差」と表記されるわけだが、おおよそ「1馬身=0.2秒差」とも言われる競馬の世界でこれを換算すると、実に「約21馬身差」をつけたことになる。

 それを道中2番手からメンバー中上がり最速35秒8という芝レース並みの末脚で押し切ってしまうのだから、他の馬達にもはや抵抗する術はないだろう。レース後には、ネットの掲示板やSNS等でも「強すぎる…」「バケモノだ」など衝撃のパフォーマンスに絶賛の声が相次いだ。

「いやー、モノが違いましたね。デビュー戦を迎えたばかりの2歳馬でありながら、この日マークしたタイムは8Rの1勝クラスの勝ち時計を1秒1も上回っているのですから、今後が末恐ろしい限りですよ。

レース後には今村騎手も『直線はまだ遊びながら走っていました』と振り返っていましたし、管理する斉藤崇調教師も『キ甲も抜けていないし、まだ緩さもある』とまだまだ成長段階にあるコメントを残していました。そういった点を踏まえても、先々が本当に楽しみです」(競馬誌ライター)

 また同じデビュー戦の舞台を踏んだライバル達には、このレコード決着は不幸中の幸いだったかもしれない。

タイムオーバー11頭救出

 何故なら、本来であれば5着ダイメイセブン以下の11頭が軒並みタイムオーバーによる出走制限を受けるはずだったからだ。

 タイムオーバーとは、1着馬の走破時計から規定の時間を超えてゴールした時、一定期間出走出来なくなる制度のこと。ダート1700mの新馬戦の場合、1着馬から6秒を超えてゴールした馬は、次戦まで1か月間はレースへの出走が認められない。

 ただ、JRAからも「1着馬がレコードタイムであったため,『タイムオーバーによる出走制限』の適用を除外」と発表があったように、レコード決着の場合は別。本来制裁を受けるはずの11頭の陣営にとっては、不幸中の幸いだったことだろう。

「(G1騎乗が可能になる31勝まで)ずっとカウントダウンがあって、頭に余裕がなくなるくらい周りからも言われていました」

 レース後には、心中不安な思いだったことを明かした今村騎手。周囲の期待が高すぎるが故のプレッシャーもあっただろう。

 とはいえ、そんな不安を掻き消す様なヤマニンウルスのド派手デビューに、今村騎手もホッと胸を撫で下ろしたのではないだろうか。次戦は未定だが、引き続き同コンビでの活躍に期待がかかる。

ハイキック熊田

ハイキック熊田

ウオッカ全盛期に競馬と出会い、そこからドハマり。10年かけて休日を利用して中央競馬の全ての競馬場を旅打ち達成。馬券は穴馬からの単勝・馬連で勝負。日々データ分析や情報収集を行う「馬券研究」三昧。女性扱いはからっきし下手だが、牝馬限定戦は得意?

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