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「勝率0.7%」の絶望……古川奈穂ついに矢作芳人調教師から“戦力外扱い”の危機!?

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古川奈穂騎手

 今村聖奈騎手の活躍で何かと話題の女性騎手。現在JRAに所属しているのは、ルーキー今村騎手以外に7年目の藤田菜七子騎手、そしてともに2年目の古川奈穂騎手と永島まなみ騎手の4人がいる。

 このうち調教師リーディング争いの常連、矢作芳人厩舎に所属するというストロングポイントを武器にしてきたのが21歳の古川奈騎手だ。

 永島騎手とは同期だが、年齢は2歳上の古川奈騎手。都内有数の進学校・広尾学園に通っていたが、高校1年の時に中退し、競馬学校に飛び込んだ。

 乗馬もほぼ未経験だったという古川奈騎手。競馬学校在籍時には左肩を負傷し、1年留年も味わっている。

 苦労の末、21年3月に騎手としてデビュー。2週目に初勝利を挙げると、最初の月にいきなり4勝を挙げる順調な滑り出しを見せた。ところが翌月にも2勝を加えた古川奈騎手を待ち受けていたのは左肩の違和感だった。

 同期が次々と勝利数を伸ばしていく中、古川奈騎手は治療に専念。5月には骨移植によって肩関節の接続を強化するという手術を受け、長期の戦線離脱を余儀なくされた。

 復帰を果たしたのは手術から5か月後の10月だった。復帰初戦で落馬というアクシデントはあったが、翌11月に久々の勝利も味わった。復帰後は3か月間で1勝に終わった古川奈騎手だが、年が明けてから4月までは毎月1勝ずつを挙げていた。

矢作芳人調教師から“戦力外扱い”の危機!?

 5月は未勝利に終わったが、北海道に滞在した6月と7月は2勝ずつをマーク。ようやくエンジンがかかってきたところだったが、8月は先週末時点でわずか13鞍の騎乗で、未勝利と再び低迷。これは矢作厩舎に所有馬を預けている有力馬主の信頼を失いつつあることが一因になっているかもしれないという。
 
「古川奈騎手はJRAで通算15勝していますが、うち14勝が自厩舎の馬で挙げたもの。つまり矢作厩舎以外からは騎乗依頼があっても、馬の質は決して高くないということです。ちなみに、矢作厩舎以外の馬では通算141戦1勝(勝率0.7%)という絶望的な成績が残っています。

そんななか、自厩舎の馬への騎乗機会も徐々に減ってきているのが実情です。デビュー以来、毎月10鞍前後は自厩舎の馬の騎乗していた古川奈騎手ですが、今月は今のところ3鞍のみ。矢作調教師が見切りをつけようとしているのか、それとも騎手起用の最終的な権限を持つオーナーの意向が大きいのか……」(競馬誌ライター)

 古川奈騎手が自厩舎の馬への騎乗機会が減っているのはおそらくオーナーの意向が大きな要素となっている可能性が高い。特に心配なのが「アスク」冠名で知られる廣崎利洋オーナー(名義は廣崎利洋HD)とヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンの動向である。

 昨秋以降、矢作厩舎に所属する両オーナーの馬には古川奈騎手が優先的に起用されてきた。その起用率は80~90%を超え、ほぼ固定されているといってもいいほどだ。

 ところがヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンが7月30日の未勝利戦に出走させたレディベルの鞍上には池添謙一騎手が配された。それまで5戦連続で古川奈騎手が同馬の手綱を取り、当日の札幌には古川奈騎手がいたにもかかわらず、非情にも映る乗り替わり。しかも池添騎手の見事な騎乗で、同馬は初勝利を飾った。

 また、8月14日の札幌で行われた1勝クラスでは、廣崎オーナーのアスクビックスターが横山武史騎手に乗り替わった。こちらは2番人気で3着に敗れたが、やはり古川奈騎手が当日の騎乗が可能だったにもかかわらずの降板劇だった。

 他にも「カフジ」の冠名で知られる加藤守オーナーも矢作厩舎に預けた馬は古川奈騎手が騎乗することが多かったが、今年5月を最後に騎乗機会は皆無となっている。

 勝負の世界は結果が全て。このままでは矢作調教師も愛弟子をかばいきれなくなるのも時間の問題か。15勝中14勝を挙げる矢作厩舎にもし見切りをつけられたら……。古川奈騎手は結果で応えるしかない。

中川大河

中川大河

競馬ブーム真っただ中の1990年代前半に競馬に出会う。ダビスタの影響で血統好きだが、最近は追い切りとパドックを重視。

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