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コントレイル厩舎の大物2歳「不可解」な大敗……前言を覆す使われ方に疑問の声も

コントレイル厩舎の大器「シンガリ」惨敗……前言を覆す使われ方に疑問の声も

 19日、東京競馬場の芝1800mを舞台に行われた東京スポーツ杯2歳S(G2)は、5番人気のガストリックがゴール前でダノンザタイガーとの競り合いを制して優勝した。

 次走は暮れの中山で開催されるホープフルS(G1)を予定。コンビを組む三浦皇成騎手は、キャリア15年目にして悲願のJRA・G1初制覇となるか注目が集まりそうだ。

 一方で、4番人気の支持を集めていたものの、見せ場なく最下位に沈んでしまったのがタイセイクラージュ(牡2歳、栗東・矢作芳人厩舎)である。

 同馬は先月8日に行われた東京・芝1800mの新馬戦を2馬身半差で快勝。勝ちタイムの1分47秒0は、同舞台の新馬戦で過去30年間を振り返っても最速であったことから、クラシック候補との声が上がったのは言うまでもない。

 続く萩S(L)は1番人気で4着に終わり、スタートで若干後手を踏んだ影響があったかもしれない。デビュー戦と同じコースとなる今回は、巻き返しが期待されていた。

 11頭立ての大外11番枠からスタートを切ると、3番手の外目に付けたタイセイクラージュだったが、バックストレッチでは頭をあげて口を割ったりと、終始折り合い面で苦労することに……。

 最終コーナーを回って直線に入ると、早々に失速。鞍上の横山武史騎手も半ばからはほとんど追うのを諦めており、シンガリの11着でフィニッシュしている。

「向こう正面で折り合いを欠いてスタミナを消費してしまったことで、直線を向いたときにはもう余力が残っていませんでしたね、10着馬からさらに8馬身離されていることから、今後がやや心配になる負け方でした」(競馬誌ライター)

 走破時計の1分48秒4は初戦から1秒4も落としているだけに、横山武騎手もレース後「初戦とは別馬のような感じだった」と首を捻るばかりだったのも仕方ないか。

 また、ファンの間では本馬の使われ方についてもやや疑問の声があがった。

 タイセイクラージュを手掛ける矢作師といえば「一銭でも多くぶんどる」を厩舎のスローガンとして掲げており、リーディング上位厩舎のなかでもとりわけ出走回数が多いことはファンの間でもよく知られている。

 ただ、本馬に関して矢作師は「まだ若いところがあるのでじっくり育てていきたい」と新馬戦を勝った後にコメント。この発言で来春を見据えた余裕のあるローテーションを期待したファンも少なくなかったかもしれない。

 しかし、実際には初戦から中2週で萩Sに出走すると、そこからさらに中2週で今回の東スポ杯に参戦。わずか1ヶ月半の間に3度レースに使われるなど、フタを開けてみればこの厩舎らしい実にタフなスケジュールが組まれていた。

 それでも結果が出れば問題なかったのだろうが、よもやの大惨敗。SNSやネットの掲示板などには「じっくり育てるとは何だったのか」や、「コントレイルは年で3走だったのに」などといったコメントが寄せられている。

「陣営も『出来落ちはない』と話していましたし、今回の敗戦とタイトな出走間隔が、どれくらい関係があったのかはわかりません。横山武騎手は『右にモタれてコントロール不能でした』と話していました。

ただ、来年のクラシック戦線に乗せていきたい良い馬なので、大事に使ってほしいというファンの気持ちもわかります。今回は残念な結果でしたが、名門がここから大器をどう立て直していくのにも注目してみたいところです」(同)

 近走で惨敗続きだった古豪のユニコーンライオンを、先週の福島記念(G3)で復活させた矢作師の手腕は見事というより他なかった。タイセイクラージュに関しても、これからの“矢作マジック”に期待したいところだ。

冨樫某

冨樫某

キョウエイマーチが勝った桜花賞から競馬を見始める。まわりが学生生活をエンジョイする中、中央競馬ワイド中継と共に青春を過ごす。尊敬する競馬評論家はもちろん柏木集保氏。以前はネット中毒だったが、一回りして今はガラケーを愛用中。馬券は中穴の単勝がメイン、たまにWIN5にも手を出す。

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