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吉野家とはなまるうどんの「はしご定期券」バカ売れ…すき家のゼンショー、はま寿司効果で大幅増益

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント
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吉野家とはなまるうどんの「はしご定期券」バカ売れ…すき家のゼンショー、はま寿司効果で大幅増益の画像1吉野家の店舗(「Wikipedia」より)

 牛丼大手3社の2017年度の決算が出そろった。売上高は、「すき家」を展開するゼンショーホールディングス(HD、18年3月期)が前年比6.4%増の5791億円、吉野家HD(18年2月期)が5.2%増の1985億円、松屋フーズ(18年3月期)が4.5%増の930億円だった。3社とも大幅な増収を達成している。

 3社とも牛丼業態がそれなりに好調だったことに加え、非牛丼業態が大きく伸びた。ゼンショーHDでは回転ずし店「はま寿司」が好調。吉野家HDはうどん店「はなまるうどん」、松屋フーズは「松のや」などのとんかつ業態が、大きく伸びた。

ゼンショーHD、はま寿司がスシローに肉薄

 ゼンショーHDは、すき家などの牛丼カテゴリーが前年比4.8%増の2036億円、はま寿司などのファストフードカテゴリーが8.4%増の1329億円だった。

 はま寿司は、ほかの大手回転ずしチェーンが1皿100円ですしを提供しているなか、平日に限って1皿90円とし、競合店との差別化を図っている。安さに惹かれてはま寿司を選ぶ消費者は少なくない。

 近年、はま寿司は積極的に出店を推し進め、現在国内に約490店を展開し、「スシロー」(約500店)と店舗数において首位の座を争っている。そして、「くら寿司」(約410店)と「かっぱ寿司」(約340店)に対しては一歩リードしている格好だ。

 18年3月期、はま寿司は「生本ずわいと夏の旬」や「本鮪大とろと春の貝祭り」といったすしの各種フェアを定期的に開催し、集客を図った。

 また、これまでに「北海道白味噌ラーメン」「コク旨煮干しラーメン」など、さまざまなラーメンを販売してきたが、18年3月期には「はまぐりの旨だしラーメン」「博多とんこつラーメン」「旨だし鶏塩ラーメン」「荒ぶし醤油ラーメン」「北海道濃厚味噌ラーメン」「春の旨だしはまぐりラーメン」を投入し、話題を集め、集客を図っている。

吉野家HD、はなまるが丸亀製麺を猛追

 吉野家HDは、吉野家事業が前年比3.9%増の1010億円、はなまる事業が13.3%増の270億円だった。

 はなまるは「ぶっかけ」(300円〜)など手頃な価格のうどんメニューを武器に近年店舗数を伸ばしている。現在、国内に約440店を展開し、約800店を展開するうどん店「丸亀製麺」を猛追している状況だ。

 18年2月期、はなまるは販促面では「定期券」が大ヒット。17年4月から「天ぷら定期券」を、9月からは吉野家でも使える「はしご定期券」の企画を実施した。

 それぞれの定期券は購入するのに300円かかるが、天ぷら定期券は食事のたびに提示すれば天ぷら1品が無料となり、はしご定期券は吉野家では牛丼や定食などが80円引きに、はなまるでは天ぷら1品が無料になるというものだ。17年4月実施の天ぷら定期券は13万枚を、9月実施のはしご定期券は14万枚を販売したという。どちらも業績に大きく貢献した。

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