池江璃花子・白血病、桜田五輪相が「がっかり」発言…安倍首相は「適材適所」と評価し辞任させず

桜田義孝大臣(写真:日刊現代/アフロ)

 競泳の池江璃花子選手が白血病を患っていることを公表した件で波紋が広がっている。池江選手は2月12日にツイッターで白血病という診断を受けたことを明かした上で、「私自身、未だに信じられず、混乱している状況です。ですが、しっかり治療をすれば完治する病気でもあります」と心境を吐露した。そして、今後は治療に専念することを明らかにした。

 競泳女子のエースである池江選手は、来年に迫る東京オリンピックの金メダル候補として期待されているだけに、日本はおろか世界が驚きに包まれている。過去に白血病を罹患した俳優の渡辺謙はツイッターで「前を向いて焦らずにしっかり治療に専念してください。祈っています」とエールを送っており、池江選手と同じ18歳で白血病を発症し克服した女優の吉井怜は「強い人だと思う。目標に向かって、一日も早い復帰を願っています」と同じくツイッターで発言している。

 池江選手の公表を受けて、日本骨髄バンクにはドナー登録の手続きなどの問い合わせが相次いでいるといい、インターネット上には「ゆっくり休んで完治を最優先にしてほしい」「18歳の女性が病気を公表するのは勇気がいることだったはず」といった声が相次いでいる。

 一方で、桜田義孝大臣(東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会担当)の発言に批判が殺到している。桜田大臣は12日に記者団に対して「金メダル候補で、日本が本当に期待している選手なので、がっかりしている。早く治療に専念してがんばってもらいたい。また、元気な姿を見たい。1人リードする選手がいると、みんなつられて全体が盛り上がるので、その盛り上がりが若干、下火にならないか心配している」とコメントした。

 池江選手の体調を気遣ってはいるものの、「がっかり」「盛り上がりが下火にならないか」といった物言いに対して「白血病と戦う18歳の女性にかける言葉じゃない」「大臣としてではなく人として最低」「今すぐ辞任してほしい」「日本の恥」「メダルファーストで選手をモノ扱いしていることの表れ。まさにメダル優先主義」と批判の声が相次いでいるのだ。

 立憲民主党の枝野幸男代表は13日に開かれた会合で「この6年あまりの政治の象徴ではないか」と追及しており、同じ会合で国民民主党の玉木雄一郎代表も「今の安倍政権の体質を典型的に表している。罷免を求めたい」と批判した。また、国際政治学者の三浦瑠麗氏はツイッターで「何事も自分目線で発言してきたツケ」「やはり思いやりと自らの客観視は大事だ」と指摘するなど、大炎上している。

 桜田大臣といえば、2018年10月の初入閣以来、失言や迷言を繰り返してきた。18年11月の参議院予算委員会では、五輪関連の国家予算について「1500円」と回答、「なぜ(五輪相に)選ばれたかは私にはわかりません」などと発言して話題になった。また、サイバーセキュリティ戦略担当大臣も兼務する立場ながら、国会答弁で「自分でパソコンを打つことはない」「USBがなんであるかもわからない」などと発言したほか、「スマホは極めて便利なので1日何回も使っている」と開き直り、一連の言動が海外メディアでも報じられる騒動となった。

 過去に国会で「レンポウ議員」と名前を間違えられたことのある立憲民主党の蓮舫副代表は、「この大臣はもはや論外。五輪を担う資格さえないし、人としてどうなの」とツイッターで痛烈に批判している。

BusinessJournal編集部

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