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“オトコたちのウットリワールド”をぶった斬り!「男性誌」のあぜ道 第6回

ジローラモのモッコリ満載! SMをお薦めするLEONの下着特集がすごい

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ちょいワル。
(「LEON 7月号」主婦と生活社)

 ご機嫌麗しゅう。漆原直行でございます。今回は、7月号の男性誌から2本の企画をご紹介。

■LEONの下着特集でジローラモ氏の股間に釘付け

 ということで、まずは一発目。

『LEON 7月号』(主婦と生活社)
新定番からニキータとのお楽しみまで
この一枚! をお伝えします
モテる下着(アンダーウエア)の最新事情

 “ちょい不良(ワル)オヤジ”で名をはせた同誌。オヤジがモテるための各種情報を毎号毎号、胸焼けしそうになるくらい提供してくれるワケですが、濃厚な誌面をさらに濃ゆ~くしてくれているのは、メインモデルとしてフィーチャーされているパンツェッタ・ジローラモ氏の存在。「典型的なイタリア男」というキャラクターを徹底的に演じきるプロフェッショナル感は、冷静に考えると他にこれといった芸がない印象なのに、それを補ってあまりあるほどの潔さで、私たちの胸を打つのです。

 そしてこの特集では、そんなジローさんがお洒落な下着姿で大活躍。というか、モッコリとしたご立派な股間を「もう十分です」とご辞退申し上げたくなるまで堪能できます。あ、もちろんモテたいオヤジがおのれの股間を彩りたいときに役立ちそうな、シャレオツで機能的な各種パンツのカタログとしてもなかなか楽しめます。

 ただ、そこはまあ「LEON」ですから、ただのカタログページに留めておくはずがありません。『ヤラスィー関係に「こっそりオソロ」』てな見出しで男女ペア下着を紹介したり、『これさえあれば……●▲!?な夜の幕開け』とSMプレイ的にも使えたりする女性向けのランジェリーアクセサリーなどを提案したりと、ブレてない感じです。

 パンツ1枚6300円……みたいな金額に固まらないアナタなら「これ、買ってみようかな」と思える1枚に出会えることでしょう。

■自分でリノベする住まいづくりはいいけど、先立つものが……

 続いては、こちら。

『GQ JAPAN 7月号』(コンデナスト・ジャパン)
男の空間の作り方
楽しいリノベ!

 新築マンションではなく、中古マンションを購入して自分好みのリノベーションをしよう……と提案する特集。たしかに、そうしたスタイルでの住まいづくりが近年注目されているようですな。

 特集のメインになるのは、さまざまな物件の実例を素敵な写真とともに紹介するコーナー。いや、どれもとてもオシャレで、こだわりが感じられて、眺めているだけで楽しめるし、憧れてしまうような物件も少なくありません。さらに、リノベーションについて相談すると頼りになるだろう建築家やデザイナーといった専門家たちも紹介されており、リノベ住宅への住み替えを真剣に考えている人にも参考になる内容といえるでしょう。

 ただ、そもそも論になってしまうかもしれませんが、マイホームを購入しようと現実的に考えられる層って、全労働人口のうち、どのくらいいるものなんでしょうね。皆さん、そんなに余裕があるのですか? 特集冒頭のリード文では、5000万円の予算で新築マンションを買うくらいなら、4000万円で中古マンションを購入して、1000万円かけてリノベしよう。そうすれば、自分好みの住まいをつくることができる、みたいなことを謳っています。あくまで一例として出した金額なのかもしれませんが、その金額を見た時点で「あ、俺には関係ないや」と思わなくもなかったり。同誌の中心読者層の年収分布がどのような構成になっているのか、非常に気になってしまいました。

 それに続けて、同じリード文では「長期借り入れ金利が上がる可能性があり、公示地価を見ると不動産価格も底を打ったようだ。さらには、来年の4月には消費税が8%に上昇する。機は熟した!」と、わりと大雑把な不動産まわりの商況を持ち出して、なんとなく現実的な風情で煽ってみたりしているんです。

 う~む、企画意図の部分で、どこかチグハグな印象を抱いてしまうんですよねぇ。そんな、中途半端に現実的な数字の話なんてせずに、オシャレな住まいカタログみたいな方向でソレっぽくまとめてしまえばいいのに。まあ、GQは別に経済誌でも住宅情報誌でもありませんから、ほどよく大雑把に「だいたいこんな感じ?」と語ることができればそれで十分なのかもしれませんが。

 付け加えますと、「自分らしさ」てな表現が頻用されていたのも、個人的にはちょっとムズムズでございました。
(文=漆原直行)

【プロフィール】
漆原直行(うるしばら・なおゆき)
1972年、東京都生まれ。編集者、記者、ビジネス書ウォッチャー。大学在学中からライター業を始め、トレンド誌や若手サラリーマン向け週刊誌などで取材・執筆活動を展開。これまでにビジネス誌やIT 誌、サッカー誌の編集部、ウェブ制作会社などを渡り歩きながら、さまざまな媒体の企画・編集・取材・執筆に携わる。ビジネスからサブカルまで“幅だけは広い”関心領域を武器に、現在はフリーランスの立場で雑誌やウェブ媒体の制作に従事。著書に『ビジネス書を読んでもデキる人にはなれない』『ネットじゃできない情報収集術』などがある。