同記事によれば、1月25日からバレンタイン特設会場を開設している西武池袋本店(東京・豊島)は、27日までの売上が計画比28%増と好調。プランタン銀座(東京・中央)の調査でも、今年、女性1人あたりが、恋人向けの「本命チョコ」、自分へのご褒美として購入する「自分チョコ」、そして「義理チョコ」などのバレンタイン関連に費やす予算は軒並み増加し、中でも義理チョコが顕著だという。
ちなみに、1人あたりが準備するチョコレートの個数は10.4個で、2002年の調査開始以来最も多い。また、職場の男性に社交辞令で配る従来の「義理チョコ」に代わり、相手を選び、日頃のお礼として、相手に合わせて贈る女性が増えているようだ。
独身会社員女性が義理チョコを渡す相手1人あたりの予算も、昨年実績より40円以上高くなっているという。ちなみに「彼氏」向けは約200円減だ(江崎グリコ調査による)。
こうした傾向を受け、東急百貨店東横店(東京・渋谷)は、バレンタインチョコレートの売り場で、500〜1000円の価格帯を昨年比1〜2割増やす。
また、小田急百貨店の調査によれば、職場で女性が費用を出し合いチョコを購入するケースは減少し、渡す人に合わせてブランドなどを選んで買い回る人が増加。贈り物を安心して選べるよう、大丸梅田店(大阪市)は、1月30日から、特設会場でチョコが試食できる人数限定型イベントを2月8日まで開催する。
都内百貨店のバレンタイン特設会場を訪れた35歳の女性会社員は、日経新聞の取材に対し、「今年は仕事とプライベート、男女と関係なく、日頃お世話になっている4〜5人に渡す予定。それぞれ違うものを探している」と話す。
バレンタインは、日頃の感謝を伝える場になりつつあるようだ。
(文=編集部)