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輸出規制までして、世界中のネットワークを利用し本腰入れる中国

中国“国家プロジェクト”コンテンツ産業に日本が負ける日!?

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世界で2億人の華僑・華人が観るテレビ局
・中国中央電視台のHP。

※前回記事はこちら
 『ドラえもん、キティちゃん…海外で大人気でも“稼げない”ワケ』

ワンソ-ス・マルチユ-ス

 日本のコンテンツ産業に今後求められるのは、海外で人気の高い日本独自のキャラクタ-やブランドを使ったワンソ-ス・マルチユ-スのビジネスモデルを今後どう構築し、世界市場でいかに効果的に展開していくか、グロ-バルなビジネス戦略の取り組みにある。日本では若者人口の減少と国内市場が縮小していく中で、海外市場でいかに稼げるビジネスモデルを構築するかは最重要課題になる。コンテンツ産業はソフトパワの中核である。コンテンツ産業の国際競争力をつけることが、海外においてソフトパワ-を展開する上での必須要件になる。

 日本にとって、ソフトパワ-の発展強化は、グロ-バル競争に勝ち抜き、日本再生を果たす重要な切り札となる。ハ-ドパワ-とソフトパワ-は表裏一体の関係にあり、ソフトパワ-の発展強化がハ-ドパワ-の復活・成長を後押しする。

 先進国で、このことを最もダイナミックに実行しているのが米国である。米国は、戦後一貫して映画産業やエンタ-テインメント産業のメッカ・ハリウッドで製作される映画・テレビ番組・出版からディズニ-アニメ、テ-マパ-クまで、魅力的なコンテンツを世界中に普及・販売することで、米国流の価値観をその国の人たちに刷り込み、アメリカ流の豊かな生活様式の素晴らしさを宣伝することで、世界中の人たちに憧れや願望を持たせることに成功した。

 そうしたソフトパワ-の展開が、例えばGM、フォ-ドの自動車やIBMのコンピュ-タ、そしてアップルのiPadやiPhoneまで、「メイド・イン・USA」の知名度やブランドアップ、洗練されたデザインの魅力や品質評価を世界中に浸透させ、市場開拓やファン造りの大きな力になっている。日本は、せっかく世界で「ク-ル・ジャパン」とソフトパワ-の高い評価を受けながら、ハ-ドパワ-とソフトパワ-が米国のように戦略的に連動して展開されていないため、それらを組み合わせたスマ-トパワ-としての総合力が発揮されていない。ナイ教授によれば、米国の真の底力はこのスマ-トパワーにあるという。

ソフトパワ-の強化に取り組む中国

 近年このことに気付いた中国は、もの造りの製造業を主体としたハ-ドパワ-の強化だけでなく、コンテンツ産業を中心としたソフトパワ-の強化に本格的に取り組みだした。

 07年中国共産党第17回全国代表大会にて、胡錦濤総書記(国家主席)は「ハ-ドパワ-と共に、国のソフトパワ-をいかに高めるかは、我々にとって差し迫った重要課題である」と述べている。さらに、中国共産党中央政治局委員・党中央宣伝部長の劉雲山も「アニメ、ゲ-ム、映画、音楽など、自国のコンテンツや文化産業を成長させて、ソフトパワ-を発展強化しなければならない」と語っている。

 そして、北京、上海、広州などの大都市、長沙、杭州、常州、無錫、青島、大連、武漢などの拠点都市にアニメ・ゲ-ム・文化産業基地を建設し、コンテンツ産業を担うプロデュ-サ-、ディレクタ-、クリエ-タ-といった専門家の人材育成機関(大学・専門学校など)の強化に乗り出した。加えて、中国政府(国務院)は06年から日本を含む海外のアニメ・ゲ-ムなどコンテンツの全面的な輸入規制を行い、中国で制作された自国のキャラクタ-・ブランドの育成強化、国内コンテンツ産業の成長発展を推し進めている。

 現在のところ、中国のアニメ・ゲ-ムなどはコンテンツ制作の独創性に乏しく、高度な能力・スキルを持つ人材が少なく、作品の品質レベルも低い。またコンテンツ産業を支える産業システム(ビジネスインフラ基盤)が未成熟なため、海外市場で欧米や日本と対等に競争できるレベルにはない。

『100%自分原因説で物事を考えてみたら……』


日本のコンテンツが稼げない理由は日本にある

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