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某有力銀行、頭取解任クーデターで地銀再編加速か 統合含みの提携競争勃発、有力行同士も

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山口銀行本店(「Wikipedia」より/Wiki708)
 地方銀行再編の呼び水といわれているのが、国内の人口減少である。特に減少幅が大きく地銀の収益率が低い九州、中国・四国、東北地方が再編の震源地になるとみられている。

 昨年、金融庁の畑中龍太郎長官(当時)の「業務提携、経営統合を経営課題として考えていただきたい」との発言を受けて、中国・四国地方の銀行で、再編の機運が高まってきた。入り口は、営業地域が重ならない地銀同士によるコスト削減などを目的とした広域連携だ。

 中国銀行(岡山市)など地銀6行は昨年9月、国際業務などに関する連携を強化する協定を結んだ。6行が協定を結ぶのは、14年4月の災害時の連携協定に続いて2回目である。中国銀行が連携するのは千葉銀行(千葉市)、第四銀行(新潟市)、伊予銀行(松山市)、東邦銀行(福島市)、北國銀行(金沢市)。6行は基幹システムなどの開発・運営で連携したのをきっかけに、幅広い分野で連携を進めることになった。

 山口フィナンシャルグループ(FG/下関市)など地銀7行は昨年12月、海外出店や商品開発で連携した。山口FG傘下の山口銀行、もみじ銀行(広島市)、北九州銀行(北九州市)の3行と、常陽銀行(水戸市)、十六銀行(岐阜市)、南都銀行(奈良市)、百十四銀行(高松市)の7行が参加する。7行は基幹システムを2007年から順次共有してきた。今後、本業での協力の輪を広げる。

 阿波銀行(徳島市)など地銀7行は昨年12月、大規模災害が起きたときに業務が続けられる枠組みづくりで連携した。阿波銀行が連携するのは八十二銀行(長野市)、山形銀行(山形市)、筑波銀行(土浦市)、武蔵野銀行(さいたま市)、宮崎銀行(宮崎市)、琉球銀行(那覇市)。7行は八十二銀行が開発する基幹システムを共同で利用する「じゅうだん会」に参加している。

●焦点は有力地銀による広域統合


 業務提携は経営統合に踏み出す最初の一里塚である。連携を通して中国・四国地方の地銀の組み合わせが、おぼろげに浮び上がってきた。同地方の地銀再編は、第2地銀の救済を目的としたものだった。山陰合同銀行(松江市)は、ふそう銀行を買収。山口銀は、せとうち銀行と広島総合銀行が統合したもみじ銀行を買収、山口FGの傘下に組み入れた。伊予銀行は東邦相互銀行を救済合併した。10年には徳島銀行と香川銀行が経営統合して、トモニホールディングス(高松市)が発足した。

 しかし、各県トップの地銀同士が統合することはなかった。今回の再編劇の焦点は、有力地銀による広域統合にある。争奪戦になりそうなのが、愛媛県のトップバンクの伊予銀行だ。岡山県首位の中国銀行と幅広く連携している一方で、広島県トップの広島銀行(広島市)とは有力地銀9行が参加している地域再生で席を同じくしている。あちら立てれば、こちら立たずの板挟み状態だ。