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住友林業、なぜ海外で大人気?海外進出で他社圧倒、「逆張り経営」の秘密

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住友林業の海外事業(「住友林業 HP」より)
 新設住宅着工戸数の100万戸割れが続き、10年後には「60万戸時代」(野村総合研究所レポート『2025年の住宅市場』)の到来が予測されている国内新築住宅市場。「ならば」と、大手住宅メーカーが海外市場に成長の活路を求めるのは当然の成り行きといえる。ところが、今のところ住友林業を除き、いずれも及び腰か苦戦している。

 例えば、売上高トップの大和ハウス工業の場合、中期経営計画で「新興国を中心に15年度に海外売上高1000億円以上を目指す」との目標を掲げている段階で、海外投資も「15年度に146億円」(15年度経営方針)を計画している程度だ。

 また、国内戸建て住宅シェア1位で売上高2位の積水ハウスの場合、「国際事業」の売上高は798億円で、海外売上比率は連結売上高全体の4.2%(15年1月期)を占める程度にすぎない。

 4位以下に至っては「海外進出を本気で検討しているメーカーはない」(住宅業界関係者)といわれる状況だ。

 そんな中、売上高3位の住友林業だけが海外進出で突出。15年3月期の海外事業売上高はすでに1470億円と1000億円台に乗せ、海外売上比率も連結売上高全体の14.7%に達している。北米と豪州を中心に、海外市場での戸建て住宅販売棟数も3808棟に上る。これは国内販売棟数8743棟の43.6%に相当する勢いだ。

 大手他社が及び腰か苦戦している理由は「海外の気候や住宅文化と、日本製住宅製品とのすり合わせが困難だから」(同)といわれている。

 すなわち、海外市場では防水性、断熱性、耐震性などに優れた日本製住宅を必要とする国や地域が限られている。このため「海外進出はリスクが大きく、しかもスペックが高度な日本製住宅に魅力を感じる消費者は少ない」(同)というわけだ。

 では、住友林業はどのようにこの難問を解決したのか。

現地子会社がトップクラスを猛追

「戸建て住宅の扉を開けると、目は一直線に家の奥に吸い寄せられる。視線を遮るものはなく、一瞬で家の奥行きを感じさせる」

 豪州の住宅メーカー、ヘンリー・プロパティーズ・グループが発売し、現地で人気を集めている戸建て住宅「FUWA」だ。