木村主演で昨年放送された『HERO』(フジ系)も21.3%と好成績を残したのは記憶に新しいところだ。
そんな木村の“恋愛モノ”主演ドラマの代表作のひとつといっても過言ではないのが、1996年放送の『ロングバケーション』(フジ系)だろう。
実力はありながらも音楽教室の講師としてくすぶっていたピアニスト・瀬名秀俊(木村)と、結婚式当日に婚約相手に逃げられた落ち目のモデル・葉山南(山口智子)が織りなすラブストーリーである同ドラマ。瀬名と南を中心に、瀬名の後輩で片思いの相手である奥沢涼子(松たか子)や南の弟・葉山真二(竹野内豊)、南の後輩モデル・小石川桃子(稲森いずみ)、真二の恋人・氷室ルミ子(りょう)といった主要人物たちの複雑に絡み合う恋模様を描き、社会現象を巻き起こした恋愛ドラマの金字塔的作品である。
山口智子とのダブル主演だった本作は、平均視聴率 29.6%と30%の大台には届かなかったものの、「木村拓哉=視聴率王」という地位を確固たるものにした作品であることは間違いない。
今回はそんな『ロンバケ』を、「2015年現在の視点」で改めて評するかたちで集めた一般視聴者たちのコメントを紹介していきたい。
今観るほうがリアリティある?
まず、当時高校生だったという30代女性の意見から。
「昔好きだったので、つい最近、全話観なおしました。ただ、すごくハマっていたドラマだったので、『素敵だった』という感想もだいぶ“思い出補正”がかかっているのではないかという不安もありました。しかし、それは杞憂でしたね。約20年も前のドラマなのに、あまり古臭さを感じなかったのです。昔のドラマだとどうしても登場人物のヘアスタイルやメイクなどに時代を感じてしまいますが、キムタクや竹野内といった男性陣だけでなく、山口や稲森もほとんど違和感なく観ることができましたね。唯一、松たか子のルックスはイモっぽい古めかしい印象でしたが(笑)」
同じく最近DVDで全話観返したという40代女性も同様の意見だ。