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マック、31カ月連続客数減の惨状 実質値上げ、閉店加速で本格的縮小開始

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マクドナルドの店舗
 外国育ちのファーストフードが苦戦している――。

 三菱商事は11月、ケンタッキー・フライド・チキンを運営する日本KFCホールディングス(HD)の保有株式を最大689万株売却すると発表した。三菱商事の出資比率は65.86%から37.90%に下がり親会社でなくなる。11月19日の終値(2191円)で計算すると、三菱商事は株式売却で150億円を得ることになる。

 1970年3月、日本万国博覧会にKFCインターナショナルが実験店を出店。同年7月、三菱商事とKFCコーポレーションが共同出資で日本KFCを設立。三菱商事は2007年、約3割の日本KFC株を買い増して子会社にした。14年4月、日本KFC HDに商号変更して持ち株会社体制に移行した。

 だが、経営は悪化。日本KFC HDの15年3月期の連結決算は11年ぶりに最終赤字に転落した。売上高は前期比1%増の846億円と久しぶりにプラスに転じたが、営業利益は63%減の6.7億円と大きく落ち込み、最終損益は5.2億円の赤字(前の期は4.4億円の黒字)だった。宅配ピザを手がける「ピザハット」事業の収益が悪化。店舗の閉鎖に伴う減損損失を計上したのが響いた。再建が急務となっている。16年3月期の売上高は6%増の900億円、営業利益は2.2倍の15億円、最終利益は6億円の黒字を見込んでいる。

 三菱商事の16年3月期連結決算の最終利益は3000億円の見込みで、伊藤忠商事の3300億円に抜かれ、総合商社の利益首位の座から転落する可能性が強まっている。首位転落を阻止するために、あらゆる手立てを尽くし利益のかさ上げを図る。日本KFC HD株の売却は、その一環である。

過去最悪の業績


 日本におけるファースドフードの元祖的存在である日本マクドナルドHDも大苦戦中だ。15年1~9月期連結決算の最終損益が292億円の赤字だった。前年同期(75億円の赤字)から赤字幅が拡大した。15年12月期連結決算の売上高は前年同期比10%減の2000億円、営業利益は250億円の赤字(前期は67億円の赤字)、最終損益も380億円の赤字(同218億円の赤字)と2期連続の大幅赤字の見込みだ。01年の上場以降、最悪の業績となる。

 経営難に陥ったフランチャイズチェーン(FC)店に対するロイヤルティを減免するなどの財務支援費用や不振店舗の閉鎖による減損損失が膨らむ。一方、未定としていた15年12月期の期末配当は前期並みの年30円とする。再建の道のりは厳しい。既存店の売上高が低迷しているからだ。来客数が回復しないからだ。

【日本マクドナルドの既存店売上高と客数の前年同月比】(単位:%)

※以下、左から6月、7月、8月、9月、10月、11月

既存店売上高、▲23.4、▲12.6、2.8、▲1.9、▲0.3、▲2.5
客数、▲10.4、▲9.3、▲3.3、▲4.1、▲0.8、▲2.3
(日本マクドナルドHD発表の月次セールスレポートより、▲はマイナス)