IVS LAUNCHPAD登壇者の同窓会を開催…他に類を見ないほどのネットワーク
日本最大級のスタートアップカンファレンスIVS(Infinity Ventures Summit)は、過去のLAUNCHPAD登壇者たちや関係者を対象とした“同窓会”である「IVS LAUNCHPAD ALUMNI(アルムナイ)」を開催した。UNICORN JOURNAL編集部は、その模様を取材した。
IVSは2007年に始まり、国内外の著名な経営者、投資家、起業家、技術者、研究者など、幅広い分野のリーダーたちが集い、意見交換や交流を行う場として発展してきた。今年は7月2日(水)〜 4日(金)の3日間、京都市のみやこめっせをメイン会場として「IVS2025」を開催する。今回、新たな目玉コンテンツとして有力スタートアップ300社が出展する展示交流スペース「IVS Startup Market」を展開する。
IVSは国内最大級であるがゆえ、大規模なネットワーキングの機会があるのが大きな特徴となっている。多くのスタートアップ関係者、投資家、大企業の担当者が集まり、資金調達や事業提携、人材採用など、さまざまな目的を持った参加者と出会うことができる。
また、著名なスピーカーによる基調講演やパネルディスカッション、スタートアップによるピッチコンテスト「IVS LAUNCHPAD」など、刺激的なセッションが多数開催される。質の高いコンテンツが揃っており、スタートアップ経営者にとっては学びの多い場となっている。
さらに、スタートアップの経営者や従業員だけでなく、ベンチャーキャピタリスト、エンジェル投資家、大企業の新規事業担当者、研究者、メディア関係者など、多様なバックグラウンドを持つ人々が参加している。
IVSは2023年から招待制を廃止し、チケット販売方式へと移行。これにより、より多くの人が参加できるオープンなプラットフォームとなった。加えて、海外からの参加者やグローバルなテーマのセッションも増えており、国際的なネットワークを構築する機会も提供されている。グローバルな展開を見据えている企業にとっては、ほかにはない出会いの場となる。
IVS LAUNCHPAD
そんなIVSのなかでも特に注目されるのが、次世代の起業家の登竜門ともいえるピッチコンテスト「IVS LAUNCHPAD(アイブイエス ローンチパッド)」だ。
IVS LAUNCHPADは、厳しい選考を勝ち抜いたアーリーステージのスタートアップの経営者たちが、自社のプロダクトやサービス、そしてその熱意を、投資家、経営者、起業家からなる審査員に向けてプレゼンテーションを行う。
多くの投資家や事業会社の担当者が審査員や参加者として集まるため、登壇企業にとっては資金調達や事業提携に繋がる大きなチャンスとなる。さらに、各界の著名な経営者や投資家が審査員を務め、登壇企業に対して貴重なフィードバックやアドバイスを行うため、その後に飛躍的な成長を遂げる企業も多い。実際に過去の登壇者からは、数々の成功したスタートアップが輩出されている。優勝した企業に限らず、IPO(新規上場)やM&Aを果たしたケースも多い。
そんなIVS LAUNCHPADが、ネットワークのさらなる広がりを模索し、昨年から“同窓会”であるアルムナイを開催している。同じ年に登壇した“同期”だけではなく、過去に登壇した“先輩”企業や投資家たちとの交流を図ることができる貴重な場となっている。

アルムナイを開催する目的について、IVS代表の島川敏明氏に話を聞いた。
「米アクセラレーターのYコンビネーターが行っているのと同じような形で、2007年から36回目ほどピッチイベントをやってきて、そこの登壇者の人たちには上場している人もいるし、今は別のサービスをやっている人たちもいます。そのなかで、先輩の経営者から後輩の経営者に、知識や経営のノウハウが伝承されていったり、新しいサービスを一緒に作っていくようなことが起こりうるコミュニティかなと思っています。
ただ、毎回毎回、同じ期の登壇者同士は結構仲が良いんですが、別の期になると急に繋がりがなくなってしまうのがもったいないと思い、縦の繋がりを作っていくために年に1回、アルムナイの会をやることにしました」(島川氏)
参加者たちの声
「同窓会的な要素があり、過去に一緒に活動した人たちと再会できることを楽しみにしてきています」
「適切な表現かわからないですが、甲子園出場校の他校チームが集まっているような感覚で、成長を確認しあう場になっています。頑張っている人の話を聞くと刺激を受けます」
「過去の大会の参加者との出会いや再会、自分たちより後の年代の参加者とのつながりが広げられるのもいいと思います」
「昨年も参加し、良い経験だったので今年も参加しています。非常に人脈が広がりました」
スタートアップ企業を対象としたピッチイベントは昨今、全国各地で数多く開催されているが、長い歴史があるIVSだからこそ、縦のつながりを意識したネットワークづくりが大きな価値を生むことになっている。
IVS2025 LAUNCHPADについて
開催日: 2025年7月3日(木)
場所: ロームシアター京都 メインホール
応募締切: 2025年4月23日(水)
参加条件: プロダクトのデモが可能なスタートアップ企業
賞: スタートアップ京都国際賞として優勝者に1,000万円の補助金
LAUNCHPAD募集フォーム https://www.ivs.events/ivs2025-launchpad
IVS2025の概要
名称: IVS2025
テーマ: “Reshape Japan with Global Minds”
日程: メインイベント:2025年7月2日(水)~4日(金)
IVS Youth: 2025年7月5日(土)
場所: 京都市勧業館「みやこめっせ」、ロームシアター京都 他
参加目標: 12,000人(スタートアップ40%、投資家15%)
主催: IVS KYOTO実行委員会(Headline Japan / 京都府 / 京都市)
(構成=UNICORN JOURNAL編集部)