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大赤字で事業売却続きのソニー・パナソニック 家電復活はアラサーエアコンに託す!?

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こちらはアラフォーの代名詞吉瀬さん。
(「パナソニック HP」より)

 世間では「アベノミクス」の好景気気分が蔓延しているが、一方で、シャープを筆頭に国内の家電業界は相変わらず苦しい戦いを強いられている。家電各社の中でも、ここ最近動きを見せているのが2005年から12年までCEOを務めたハワード・ストリンガー氏が6月に取締役を退任する決意を固めたソニーと、テレビ事業の縮小が報道されたパナソニックだ。

資産・事業売却を加速、復活まだ遠いソニー ー PRESIDENT Online(3月14日)

 ソニーでは、2月に、保有するJR大崎駅前にある自社ビル「ソニーシティ大崎」を1111億円で売却した。今年1月にも米国本社が入るニューヨークのタワービルを11億ドルで売却したほか、保有していた医療情報サイトのm3、DeNAの株式をそれぞれ売却している。2013年3月期の連結純損益で、なんとしても5年ぶりの黒字達成を成し遂げたい考えだ。

 2012年3月期は、672億円の赤字を叩き出してしまったソニー。今年は1300億円の黒字を見込んでいたものの、経営環境は好転せず、下方修正を余儀なくされている状況。このタイミングでの資産売却に「一連の資産の売却が収益改善を繕っている面は否めない。1300億円の営業利益見通しは、いわば見せかけに映る」と看破する本記事。平井一夫社長自身も「いろいろ見直していかなければならない」と語っており、今後もさらなる資産や事業の売却が予想される。

 ソネットの完全子会社化や米ゲーム会社の買収、オリンパスに対する出資など、同社では積極的な投資も行っているが、このリターンの時期はまだ先になりそうだ。

パナソニックが東京汐留ビルを約500億円で売却、手元資金の確保で ー Reuters(3月5日)

 一方のパナソニックも、資金確保のための資産売却を行っている。東京支社として保有している自社ビル「東京汐留ビル」を約500億円で売却。今後は、賃貸契約で同ビルを利用することとなる。2013年3月期に7650億円の最終赤字を計上する見込みの同社では、すでに「東京パナソニックビル」2号館および3号館も100億円で売却済み。また保有する株の売却や在庫削減によって、悪化する財務環境を立て直したい考えだ。だが、約7600億円の赤字に対して、本社ビルの売却価格は500億円……。「焼け石に水」といった感は否めない。

パナソニック株が1週間ぶり上昇率、TV事業縮小の一部報道 ー Bloomberg(3月18日)

 さらに、パナソニックでは2014年度中にもテレビ用パネルの生産終了を検討。プラズマテレビ事業から撤退し、テレビ事業そのものも大幅に縮小する方向で動いている。国内最後の砦であったパナソニックがプラズマテレビから撤退すれば、プラズマテレビを自社生産する国内大手メーカーは皆無となる。まだ報道が先行の状況だが、過去に津賀一宏社長は「テレビ事業は、すでにパナソニックの顔ではない」と発言しており、縮小の方向に動くことはおそらく間違いないだろう。この報道によって、パナソニックの株価は1週間ぶりの上昇。市場も、テレビ事業からの撤退を歓迎している。

パナソニックから『アラサーエアコン』が誕生! ネットユーザー困惑「最近どうしちゃったんだ」 ー ロケットニュース24(3月5日)

 経営的には追い込まれているにもかかわらず、どうにも危機感が感じられないパナソニック……。この春に発売した新しいエアコンのコンセプトは、ずばり「アラサーエアコン」だ。「外からスマホで電源オフ」「自動節電機能」「エアコン内部の除菌機能」という3つの特徴を兼ね備えたこのエアコン。しかし、この3つの機能のどこがアラサーに向けられているのか、さっぱり理解不能だ。いったい、エアコンをニッチ戦略で販売する理由はどこにあるのだろうか? 筆者(アラサー)にとっては、小馬鹿にされているとしか感じられないのだが……。
(文=編集部)