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Facebook利用、やっぱり危険?すぐにトラブル、個人情報流出、悪徳業者の標的

文=尾藤克之/経営コンサルタント
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–特に気をつけるべき点はどのようなことでしょうか?

月森 最近では就職・転職時に、人事担当者が就活学生のFacebookをチェックしていることもあります。不適切な投稿があれば、採用に大きな影響を及ぼします。発言や自分に関する情報をどのように守っていくのかという視点を常に持ち続けていなければなりません。

●アプリから情報流出の可能性も

–個人情報を見られるのは、友人だけではないのでしょうか?

月森 設定の仕方によっては、あまり親しくない人や見ず知らずの人にも、誕生日などの個人情報が筒抜けになっています。スマートフォンのアプリを通してSNSを利用している場合、そのアプリから個人情報が漏れることもあります。アプリをダウンロードしたらスパムメールが増えたとの報告が多数あり、アプリ提供者が個人情報を他の業者などに横流ししている可能性があることを物語っています。

–一つひとつの情報ごとに公開・非公開の設定を変えるなど、自分で自分を守るようにしなければなりませんね。

月森 また、Facebookでは、興味をそそるような文章がタイムラインに流れてくることがありますが、その続きを読もうとすると、自分自身のウォールに「○○さんがシェアしました」などと勝手に投稿されてしまい、趣味嗜好が暴かれる現象が最近は増えています。

–悪質なマーケティング活動かもしれませんね。

月森 出身地、居住地、生年月日、出身校、資格、趣味や好きな映画・音楽まで登録するFacebookは、特に注意が必要です。情報を欲する企業からすれば、とても貴重なデータです。これらを集めようとする人も少なくありません。

 世界最大のSNSといわれるFacebookは、悪意ある事業者の格好の標的ともなっています。Facebookは実名で登録することによって安全性を高めていると主張していますが、企業視点ではマーケティング価値の高い媒体といえ、情報を集めて、より効果的な広告を出そうと狙っています。事実、Facebookの2014年第1四半期広告売上総額は22.7億ドルと、前年同期比で82%アップしています。

 SNSを使う際には、つながっている友人たちへの配慮をすることと、自分の情報が常に世界中に公開される可能性があると意識することが不可欠なのです。
(文=尾藤克之/経営コンサルタント)

●尾藤克之(びとう・かつゆき)
東京都出身。経営コンサルタント。代議士秘書、大手コンサルティング会社、IT系上場企業等の役員を経て現職。人間の内面にフォーカスしたEQメソッド導入に定評。リスクマネジメント協会「正会員認定資格HCRM」、ツヴァイ「結婚EQ診断」監修等の実績。著書に『ドロのかぶり方』(マイナビ新書)、『キーパーソンを味方につける技術』(ダイヤモンド社)など多数。

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