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すき家社長、ブラック企業批判に反論「違う。出る杭は打たれる」店員大量退職、閉店続出…

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ゼンショーが運営する「すき家」の店舗(「Wikipedia」より/Corpse Reviver)
 牛丼チェーン「すき家」を運営するゼンショーホールディングスは6月24日、東京・渋谷公会堂で株主総会を開いた。人手不足の深刻化で一部店舗が営業休止に追い込まれるなど、混乱が相次ぐ中での総会となったが、一部の出席者が株主と会社側の質疑応答の様子をTwitterで中継ツイートし、話題となった。

 そのツイートによれば、株主から出た「ネットでブラック企業と言われ、ゼンショーの株式を持っているだけで友人から叩かれる」という苦言に対し、小川賢太郎会長兼社長は、「そりゃ悔しい。違うんじゃないかと言いたい。どのような企業が黒か。ファーストリテイリング、ワタミさんが浮かんでくるが、共通点は流通の成長企業。出る杭は打たれる感も」と反論したという。

 すき家は店員1人が接客から調理、片づけ、会計などすべての仕事をこなす「ワンオペ」と呼ばれる深夜勤務体制で知られる。ワンオペへの不満がくすぶるなかで、ライバルの「吉野家」が大ヒットを飛ばした鍋メニューに倣い、「牛すき鍋定食」を2月に導入した。それによりさらに店員の手間がかかるため、見切りをつけて辞めるアルバイト店員が続出した。

 14年3月以降、順次210店を「パワーアップ工事」と称して一時閉店。株主総会までに、このうちの91店の営業を再開した。小川社長によれば「東京、神奈川、名古屋で深夜の採用がうまくいっていない」という。一時閉店により、14年3月期の営業利益は81億円と、前期比8億7000万円も目減りした。

●6つの新規事業

 総会では人手不足問題に株主からの質問が集中したが、目を引く議案もあった。それが「定款の一部変更の件」である。事業目的に「百貨小売業及びこれに関連する商品の製造・加工・卸売業」「調剤薬局業及び医薬品並びに医薬部外品の販売」「酒類の製造及び販売並びに輸出入」「介護サービス事業」「自然エネルギーによる発電及び売電事業」「ビル並びに一般家屋清掃業、クリーニング業」の6つの新規事業を追加する。

 ゼンショーはすき家をはじめ、さまざまな外食チェーンを展開してきた。外食が頭打ちになる中で12年11月、千葉県の食品スーパー「マルヤ」を傘下に収めたのを皮切りにスーパー事業に進出。多角化は進めても、事業の骨格は「食の安全・安心」に置いてきた。では、これらの新規事業と「食の安心・安全」はどうつながるのか。その目的は、マルヤが薬局を併設しているため定款に追加したというのだ。定款変更の議案は99.35%の賛成で可決。取締役選任の議題で小川氏にどの程度の賛否が寄せられるのかが注目されたが、今年の議案に小川氏は入っていなかった。
(文=編集部)