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大和ハウス、不況の住宅業界でなぜ独り勝ち?非戸建事業で安定収益、勝ちのモデル確立

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「大和ハウス工業 HP」より
 今年6月の新設住宅着工戸数は、前年同月比9.5%減の約7万6000戸で、4カ月連続の減少(国土交通省調べ)。消費増税前の駆け込み需要の反動で、住宅メーカー各社が受注減に険しい顔をしている中、独り頬を緩めているのが大和ハウス工業だ。

 大和ハウスが8月8日に発表した15年3月期第1四半期(14年4-6月)の連結決算は、売上高が前期比4.6%増の6048億円、営業利益が同16.5%増の334億円、純利益が同65.1%増の307億円だった。消費増税の反動減を受けたのは同社も同じで、新設住宅着工戸数も14年3月から4カ月連続で前年同月比減になっている。
 
 これを補ったのが「賃貸住宅事業」と「事業施設事業」だった。前者は前期比18.1%増の1758億円、後者は同7.9%増の1301億円を売り上げている。ちなみに、両事業の売上高は全体の50.6%を占めている。この売り上げ構成は前期の14年3月期も基本的に同じ(両事業の売り上げ比率:47.4%)。一方で、本業とみなされている「戸建住宅事業」の売り上げ比率は、15年3月期第1四半期で12.5%、14年3月期で14.6%にすぎない。
 
 そのため、消費増税による需要反動減の影響が軽微にとどまった格好となったが、再び不況の影が近づいてきた住宅業界で、大和ハウスはどんな仕掛けで好業績を維持しているのだろうか。

 今期に限らず、大和ハウスの近年の売上高と営業利益は安定的に伸びている。13年3月期には、住宅業界初の売上高2兆円の大台乗せも達成した。この決算期も戸建住宅の売上比率は17.5%。過去20年の同社新設住宅着工戸数を見ても実質横ばいを続けている。

 住宅メーカーであるにもかかわらず、戸建住宅の売り上げを意図的に抑制しているのは明らかだが、その背景にはいうまでもなく戸建住宅市場の縮小がある。同市場では古くから地域に密着している地場工務店や地域ゼネコンがしのぎを削り、競争も激しい。戸建住宅最大手の積水ハウスですら、そのシェアは4%台でしかない。そのような市場に精力の大半を注ぎ込んでいたら、継続的な成長は望めない。さりとて「ミゼットハウス」を原点にプレハブ住宅のパイオニアとして大手住宅メーカーに成長した大和ハウスにとって「戸建住宅は今も祖業でありコア事業である事実に変わりはない」(同社関係者)のが悩ましいところだ。

 そんなジレンマを抱えた成長戦略が「戸建住宅事業の現状維持を図りつつ、非戸建住宅事業を伸ばし、比例的に戸建の売上比率を下げて安定的な事業構造にする」(同)というものだった。そこで、成長戦略の柱に据えられたのが「賃貸住宅事業」「商業施設事業」「事業施設事業」の3事業だった。

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